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医療機関は有限な社会的インフラ 

体調が今朝もあまり優れず、出来たら休診にしたい等と弱音を吐いていたが、ぎりぎりの時間に、えいやっと起きだし、シャワーを浴びて仕事場に向かった。こうしたことを、この15年間何度繰り返してきたことだろう。開業医は経済的にも恵まれ、当直業務はないし、恵まれているという声を、医師仲間の間でも聞くことが多くなってきたが、多大な初期投資を行い、スタッフを抱え、休めばすぐに減収につながり、患者さんも去って行く開業には、リスクと不安要因が満ち溢れている。開業医の一番の頭痛の種は、自分が倒れても、代わりに仕事をしてくれる人間がいないことなのだ。

で、仕事を始めてみると、患者さんが来るは来るは・・・。午前中だけ(といっても、午後にかかったが)で、78名。内、33名は、季節性インフルエンザの予防接種を受ける方々だった。共に、拙院の最近の新記録だ。予防接種は、平日に来ていただけないかと話しても、土曜日しか来れないという方が多いという受付事務の方の話だった。

需要があるならば、週末も仕事をしようかと考えるべきなのかもしれないが、私には、そのエネルギーがない。救急対応をするだけで手一杯だ。

私の仕事場のような一介の市中の小診療所でも、このような状態なのだから、基幹病院等では凄まじい状況になっていることだろう。実際、小児科医のメーリングリストでは、そうした医療機関で働く小児科医から悲鳴に似た発言が流れてくる。

ここで、医療機関をこの時期に利用される方に申し上げておきたいことがある。

○医療機関は、皆で共有する、有限の社会的インフラだから、それに負担をかけるような受診はできるだけ控えてもらいたい。ごく軽症なのに受診して、インフルエンザの検査をして欲しいと要望したり、平日日中に来院できるのに、週末または夜間に受診したりすることは、医療機関というシステムを破壊する。

○この時期に、混雑する週末に医療機関を受診することは、新型インフルエンザに罹患しに行くようなものだ。新型インフルエンザ、またはその疑いが強ければ、隔離するのだが、全ての例で診断がつくわけではない、また潜伏期からウイルスの排出は始まっており、感染を引き起こす。従って、医療機関(特に小児科)は、インフルエンザを始めとする感染性疾患の坩堝だ。混雑する日時を避けることは、患者さん自身を守る行動でもある。

○ご両親の都合で、お子さんの予防接種は、週末しか来れないということもあるのかもしれないが、予防接種児は、健常児なのだから、いかなる疾患の児とも近づくことは好ましくない。予防接種では、問診票を予め受け取っておき、それにしっかり記載しておけば、連れて来られるのは祖父母等でも大丈夫だ。予防接種児は、感染児の少ない日時に来院されることをくれぐれもお勧めしたい。

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