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お役所仕事 

また臨床現場からの愚痴・・・。

予防接種を院内で行う場合に、お子さん・ご本人のこれまでの病歴や、現在の状態を記していただく「予診票」という書類に、医療機関側も記入する。接種の可否、その日付、医師の署名、投与ワクチンの製造会社・ロット番号等だ。製造会社名とロット番号は、こちらの手間を省くためか、印刷されたシールがワクチンに付属してあり、それをぺタっと張るだけですむ。

ところが、新型インフルエンザの場合、これ以外に、ほぼ同様の内容を記入する、「接種済票」とかいう書類がある。記入項目は、投与量を記入する項目が加わる以外、予診票にほぼ同じ。ご丁寧にも、投与を行った年月日と、書類を記入した年月日を別な欄に、計二回記入することになっている(接種を行った日と、書類を記入する日が別になること等ありえない)。

要するに、現場から見ると二度手間である。

もう一つ解せないのは、通常ワクチンに付属する上記のシールが、新型インフルエンザにはない。それも手書きしなければならない。季節性ワクチンよりも高価な、新型ワクチンで、こうした手抜きが行われている。一旦、ワクチンを開発し、製造ラインにのせてしまえば、そうしたシールを、ワクチンバイアルの箱に添付する工程は、通常の季節性ワクチンと同じはずだ。このような手抜きを誰が許したのだろうか。

小児科の診療所は、すべての医療機関のなかでも一、二を争う小規模医療機関である。人手が無い。この余分な事務作業も、半端な数ではない。そこで、診察・接種する私が、この作業の多くを行うことになる。時間はとられ、それに伴い、問診・診察・予防接種の説明の作業が滞り、また誤りを生む原因になりうる。

医療現場に見えない負担をかける、こうしたお役所仕事の要求は、普段の診療で、とても多い。以前、乳児医療の公的補助を得る書類に、当院が発行したことを示す、医療機関コード・住所医療機関名・印等同じことを、一枚の書類「六箇所」に記入・捺印することが要求されていた。保険請求事務を行う短い時間に、数百枚の書類に、判子を押し捲らなければならなかった。他にも、色々ある・・・。

お役所はこんな調子で、自らの仕事量を増やして、人員を確保しているのではあるまいか。

止めてもらいたいものだ。

合理化・・・否、事業仕分けをしろ・・・。

コメント

 東京都某区の医師会は、予診票、区へ出す書類、接種済み証明書の3つが複写になった書類を大量に医院に送ってきました(ワクチン量よりはるかに多い)。
 ロット番号やメーカー名は手書きですが、住所や名前を書く手間は省けます。
 区からの助成金もあり、3600円が1○×△円でできます。

 ところが都内の某市は、上記の文書は全くなく、すべて厚労省のホームページからダウンロードした紙に書き込んでいます。

 こういう現場への配慮の差が、接種の数や集団接種への協力に現れるのでしょう。

事務仕事は増えますね

管理人様ほど長くは従事していませんが、通常のワクチンでも記入事項は年毎に増えているように思います。ハンコを作っても、あちこちに何種類も押さなければならず、さしたる「効率化」にはなりません。

悪評高い病院機能評価もそうで、あれを受けると、うず高く新たな煩雑な事務書類が病院に残されるそうです。

思うんですが、お役人にとって書類仕事こそが仕事のすべてであり、書類仕事をすること自体が本業であると確信されているように思っています。もうチョット言えば、書類仕事をしていないのはサボっていると同じであると。

きっと、書類仕事に追い回される医療関係者を見て、「やっとコイツらもまともに仕事を効率的にするようになった」とほくそえんでいる様に思います。

お二方、コメントをありがとうございます。

その東京某区のように行政が少しでも考えてくれると、現場の士気も上がろうというものですが、こちらでは(も)、書類への記入が増えるばかりです。

役人は、書類の体裁が整っていることが一番で、それが自己目的化してしまっているようですね。問題が起きないように、細心の注意を払って、完璧な書式を作ってくださっているのでしょう・・・能率が落ちようがお構いなく、我々の負担が如何に大きくなろうとも関係ないというスタンスなのでしょう。

当院にも、パーティボトルの配給が5本ありました。使うかどうか、今週中に返事しろとの県のご意向です。200人に電話をかけまくって、受ける意向を確認しております。事務員一人が完全にかかりきりです。また40人分(正確には36人分)を丸一日で使い切らなければなりません。

現場がてんやわんやしているのを、お役人どもは、ニンマリみているのでしょうか 笑。ま、彼等も忙しいのでしょうが、やり方が杜撰極まりますね・・・。

書類書きが本業?

 医者は書類書きだと諦めてますが、出来るだけ手抜きして合理化したいと常に企んでいます。しなくてもいいことは極力しない。
 事務が出来ることは事務で。Nsが出来ることはNsに。医師のサインも可能ならプリント捺印で済ませましょう。

仰られることは一般論かと思いますが、この予防接種の書類には、「手抜きできる」ような記入事項はありません。

また、当院のように小規模診療所では、事務は受け付けの対応に追われ、看護師はワクチン詰め、処置に追われています。余裕ができるように人員を雇えれば、一番なのですが、短時間・短期間に患者が集中する小児科では、無理です。

万一、医療機関側で対応可能であるとしても、「無意味な」書類作りをしたくないと切実に思います。書類の無意味さを、現場から行政に訴えるフィードバックをする道筋が何もないことに無力感を覚えます。

それでも、「行政が現場に無駄な作業を強制している」ことを、こうした場で発言していくことが大切ではないでしょうか。

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