FC2ブログ

Season's Greetings 

毎年末、海外の友人達に、クリスマスカードの代わりに挨拶の手紙を送ることにしている。家族、趣味、仕事の画像を添えて、emailで送るのだ。昨年もこれについて記した。無味乾燥で形式的なカードなどより、こうした近況報告の方が、受け取って嬉しかったし、送る方としても充実感がある。来る年が友人にとってより良い年になるように祈りつつ、そうした近況報告を送るのだ。

で、今年一年、私のこころに残ったことは何だったろうかと、先日来考え続けてきた。これをベースに近況報告を組み立てる積りだ。

まず、身の回りのこと。

親しくしてきた友人を天に見送ったこと。それに、尊敬している先輩医師(Wさん)が若年性アルツハイマーに罹ったことを公的に告白されたこと

友人が、突然重い病に倒れ、半年の闘病を経て亡くなるまでの間、それまでになく身近に彼を感じ、彼の気持ちに思いを馳せた・・・いや、思いを共有しようとした。何もしてあげられなかった、何も彼のこころの重みを共有しえなかったという思いだけが残る。

若年性アルツハイマーをカミングアウトされた先輩医師は、彼が医学生時代に親しくさせて頂いた方で、医師になってから、海外に医療協力にでかけ、大学に戻ってから脳外科医として活躍なさり、その後母校の社会医学系の教授に転身された方だった。キリスト教の信仰に堅く立ち、自らの信じるところを突っ走ってきてような方だった。人生の集大成を纏めるべき時期に、認知症に罹られた彼の気持ちは、いかばかりだったかと思う。同じクリスチャンの集まりで彼と会った姉から、「Wさんは、少年のような眼差しになって、元気にしていたわよ」と聞かされ、少し気持ちが安らいだ。人生では、予期せぬ時期に予期せぬ方向に方向を変えることを強いられることがあることを、改めて教えていただいた。

この4月に、母を弟の住む宮城に送ったことも大きな出来事だった。過日、母に会った時に、私達兄弟が幼かったころに、看護婦として仕事をしながら、よく私達を育ててくれたねと彼女に語った。母は表情が明るくなったような気がした。一頻り、当時の知り合いや、近くに住んでいた方々のことを話し合った。私達兄弟を育ててくれただけでなく、私の子ども達の面倒も良く見てくれた。その恩義にどれだけ応えているだろうかと、ことあるごとに想い起こす。母も、その存在を通して、人生が不自由と苦難のなかで終わりを迎えることを自覚して置くようにと教えてくれているのだろうと思う。しかし、母は、弟夫婦の面倒を見てもらい、また私と姉、その家族の見舞いを度々受けて彼女の年齢としては、元気に過ごしている。面倒を見てくださっている、弟夫婦、介護師の方々に本当にありがとうと申し上げたい気持ちでいる。

仕事は、徐々にダウンサイズする積りでいて、今秋から毎週水曜日の午後を休みにした。自分のこれからと、スタッフの将来、それに当てにして通ってくださる患者さん達のことを考えながら、この1、2年の間に、さらにダウンサイジングを進めてゆく積りだ。仕事を始めるときには、勢いと意気込みがあり、周囲の手助けも得やすいので容易だが、仕事を手仕舞いするときの手順、その後の将来設計を描き出すことは極めて難しい。定年があればいやおう無く、そうした状況に放り込まれるのだろうが、自営業では判断が難しい。できれば、協同して仕事をしてくれる方を見つけ出し、彼または彼女に仕事全体を受け渡したいのだが・・・。

社会・政治のこと。

民主党がこの夏の衆議院選挙で大勝し、政権交代が実現したことは良いことだったと思っている。乗数効果の少なくなった公共工事を進め、その利権に胡坐をかいていた自民党は下野すべきだった。だが、惜しむらくは、官僚制度という支配構造と、市民としての意識に乏しい国民の精神性という問題はそのままで、民主党も、国民に阿り、官僚に丸投げする政治しか行えていないように思える。

医療についても、政治家は安心で安価な医療を提供するというが、実際は医療費を減らしたい財務省の思うとおりにことを進めている。医療費を減らすために、診療報酬は減らし、潰れる医療機関が出ても已む無し、国民からアクセスを奪うことで、医療費を結果として減らすことに腐心している。医師を大量増員し、官僚機構の策定した医師配置を実現するという施策も始動した。一方、医師への要求水準は高くなるばかり。こうした現実は、医師の「やる気」を削ぐだけだ。こうして、そがれた「やる気」を元に戻すには、長い時間と多くの犠牲が必要になる。

と、悲観的なことばかりを並べ立てたが、医師を目指す若者は多い。さらに、若い医師諸君も熱意をもって研修しているのだろう。そうした人々が、より良い条件のもと、自らの信じるところを進めるようになるように、できることは少ないが、私なりに努力してゆきたいと思っている。

趣味のこと等々はまた別項で・・・。

日光連山近影・・・

DSC_0035-1.jpg

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/1597-b3025188