FC2ブログ

保健所からのお達し 

保健所から、新型インフルエンザ予防接種バイアルの交換をするという連絡が下記の通り入ってきた。

行政が、すべてを取り仕切るという意思が、この長ったらしい文面からヒシヒシと感じられる。

末端の医療機関は、国と行政が取り仕切る予防接種ビジネスの使用人程度に考えているようだ。流行が殆ど終息しかかっている今になっても、予防接種を勧奨せよ!!とある。何せ、官僚の天下り先のワクチンメーカーに利益を誘導するためであるから、何としても、ワクチンを使い切りたいのだろう。

この文面のなかで一番カチンと来たのは、医療機関が、不要になったワクチンを卸しに返品できないとすることの、行政の理由付けだ。返品付加は最初から言われていたことなので仕方ないと思っていた・・・のだが、「医療機関は不要なワクチンを受け取らないように、繰り返し連絡してきたから」返品不可だというのだ。現場を無視した取ってつけた理由付けである。

厚生労働省は、当初より、不要ワクチンの返却は卸から国へは認め、医療機関から卸へは認めない、ということだった。事前に、医療機関からの返却を認めぬという方針は決められていたはずだ。

昨年秋、ワクチン接種の予約を自主的に取っていた。行政からは、ワクチン配布数、配布時期の連絡がなかなか入らなかった。ついに、県から、ワクチン配布の連絡が入ったときに、3,4日以内に必要量を決めるように言われた。それまで、予約を取っていたワクチン希望者二、三百人に対して、慌てて、最終確認の電話を掛け捲った。職員の少ない、当院のような仕事場では、かなりの事務負担であった。その確認作業に基づいて、必要量を連絡した。その結果、まさか当院のように小規模医療機関には配布されないだろうと思っていた10mlのヴァイアルが数個送られたきた。一つのボトルで40名ほどの希望者を一日以内に集めなければならなくなった。それも無理してなんとかこなした。が、ダブルブッキングや、既に罹ったための予約キャンセルも相次いだ。現在も、1mlのヴァイアル50本程度が冷蔵庫に残っている。

ワクチンの必要量を決めるのは実質不可能だった、ということだ。これのどこが、末端医療機関の責任になるのだろうか。

ワクチンが余りにたくさん余ったために、厚生労働省は責任を追及されるのを恐れたのだろう。県や国のレベルでワクチン必要量の予測が外れることは仕方がない。それは理解できる。

が、行政本来集団接種で投与すべきだったのに、その手間と、責任さらに経済的な負担を、末端医療機関に押し付けた。

その上で、残余ワクチンの負担を末端医療機関に押しつけた。小学生でもこんな理由付けはしないだろうという、行政の言い草には、呆れるばかりだ。


以下、保健所からの文書をコピーする;


関係受託医療機関の管理者 殿

**県++保健所長  
(公印省略)   

受託医療機関における新型インフルエンザワクチン在庫品の
取り扱いについて

 このことについて,厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部からの連絡に基づき,下記のとおり取り扱うことといたしましたのでご承知願います。

                  記

1 在庫ワクチンの取り扱い等について
 (1) 新型インフルエンザワクチン(以下「ワクチン」という。)の流通については,国の方針に基づき,県においては当初から各受託医療機関に対して,不要分のワクチンは納品時に受け取らないよう繰り返し連絡してきた経緯もあることから,原則,ワクチンの医薬品卸売販売業者への返品は認められません。 (2) 受託医療機関においては,在庫ワクチンの有効期間に留意し,ワクチン未接種者に対して,積極的に接種勧奨等を行ってください。
(3) 受託医療機関に使用予定のないワクチンが多数在庫する現状を踏まえ,その有効活用を図る必要があるため,2以下に記載する措置を講ずることといたしました。

2 10mlバイアル製剤と1mlバイアル製剤の交換について 
 (1) 受託医療機関からの求めに応じて,10mlバイアル製剤と1mlバイアル製剤との交換を認めることといたしました。 
(2) 10mlバイアル製剤1本(成人18回分)を1mlバイアル製剤9本(成人18回分)と交換ができますが,交換に当たっての価格差(10mlバイアル製剤1本当たり673円)は,受託医療機関に負担していただくこととなります。
 (備考)  10mlバイアル製剤(1本)  25,751円
        1mlバイアル製剤(1本)   2,936円×9本=26,424円
(3) 交換する1mlバイアル製剤の銘柄指定はできません。
(4) 交換を希望する場合は,別紙様式1により2月19日(金)までに県保健福祉部薬務課あて連絡してください。
 (5) 交換は,上記連絡を受けた後,当該ワクチンを納入した医薬品卸売販売業者が対応いたしますが,同業者は事務手続き上,交換する10mlバイアル製剤の返品伝票と1mlバイアル製剤の納品伝票を発行しますので留意してください。

3 受託医療機関間のワクチンの融通について 
 (1) ワクチンを在庫している受託医療機関が,上記1-(2)の措置を講じてもワクチン使用が困難と考えられる場合であって,ワクチンの貯蔵方法(遮光し,凍結を避けて10℃以下に保存)が遵守され,十分品質が確保されていることを前提に,受託医療機関間の融通を認めることといたします。
 (2) 受託医療機関間のワクチン融通の調整(融通先との融通量等の調整)については,県及び医薬品卸売販売業者は行いませんので,必ず自らがその調整を行ってください。
 (3) 薬事法第24条(医薬品の販売業の許可)の規定に鑑み,融通元の受託医療機関が融通先の受託医療機関に直接当該ワクチンを譲り渡すことは認められませんので,事務手続上,融通するワクチンについては,医薬品卸売販売業者にその返品伝票の発行を依頼し,再販する形を取ることとなります。
(4) 受託医療機関間のワクチンの融通に係る調整が終了した場合には,融通元の受託医療機関が県保健福祉部薬務課あて別紙様式2により連絡してください。

4 0.5mlシリンジ製剤の優先使用について 
(1) 0.5mlシリンジ製剤は,保存剤が無添加のため有効期間が6ヶ月(他のバイアル製剤は有効期間が1年)となっておりますので,当該製剤を多数在庫する受託医療機関にあっては,有効期間を勘案しながら,妊婦のみならず一般成人等に積極的に使用してください。

コメント

これはこれは

元の事務連絡は2/8になされたと書いてありました。たぶんオリジナルにかなり近いのが、日医から都道府県医師会に出した分で、
http://dl.med.or.jp/dl-med/kansen/swine/21chi3_258.pdf

この時点では調整は都道府県で行なうとなっています。JAINUT様のところの妙に詳しい通達は当方はまだ受け取っていませんが、居住地の都道府県が独自に調整法を策定したか、それともさらなる続報事務連絡があったかのどちらかになります。

妙に具体的ですから続報があった可能性が高そうですねぇ。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/1654-de2e6703

[開業][医療行政]在庫処分

新型ワクチン後始末余話 - 新小児科医のつぶやき 保健所からのお達し - ステトスコープ・チェロ・電鍵 当院にも同じような通知が送られてきました。口語訳すると「まさか余分なワクチンを抱えているようなところはないとは思うけど,もしいればお互いに融通しても良いよ。あ

  • [2010/02/18 17:04]
  • URL |
  • Dr.Poohの日記 |
  • TOP ▲

予防接種制度の見直し

何を提言しているかと言えば、新型ワクチン接種の経験を踏まえた今後への「改善」です。第5回の感染症分科会予防接種部会が2/10に行なわれ、2/19付で予防接種制度の見直しについて(第一次提言)としてまとめられています。事実上の決定と受け取っても良いかもしれません。

  • [2010/02/22 08:48]
  • URL |
  • 新小児科医のつぶやき |
  • TOP ▲