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サイトウキネンオーケストラ2009 

撮り貯めてあった、昨年のサイトウキネンオーケストラの演奏を視聴した。ブラームスの交響曲2番。

1楽章冒頭、チェロバスが、他の楽器に歌いだすことを促すかのような、四分音符三つの動機を奏でる。その後は、流れるように、時に立ち止まるかのように音楽が綴られて行く。チェロ・ビオラが歌う第二主題、初夏にそよぐ風のよう。聴く者に、しみじみとした感慨をひきおこす。2楽章のチェロのソリも素晴らしい。錚々たる奏者達が、気持ちを込めて歌っている。かろやかに散歩をするかのような3楽章。そして、かろやかでいながら、熱く燃える4楽章。

数年前までは、ブラームスの交響曲では、4番が筆頭で、ついで1、3、そして最後に2番という順番が、私のなかで出来ていたが、最近は、初夏の微風のような2番に大いに魅かれるものを感じる。

小澤征爾さんの髪が、一気に白髪になっていることに驚いた。彼が食道がんであることを告白して、療養生活に入ったのは昨年の秋だったろうか。演奏が終わったときに、精根使い果たしたという表情をされていた。彼が、弦のトップ奏者達に握手を求め、その後、殆ど全員の奏者達と握手をして回っていた。そういえば、奏者達が席につくときにも、奏者に混じって舞台に現れ、指揮台の前(奏者側)にじっと立って、全員が揃い、チューニングが終わるまで待っていた。異例のことだろう。この催しが最後になるかもしれない、という思いが、彼の気持ちの中にあったのだろうか。食道がんは、初期のものとのことだったはずなので、是非またカムバックして欲しいものだ。

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