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厚生労働省職員、箸の上げ下げを指導される? 

医療現場は、行政からの指導、命令でがんじがらめになっている。

医療現場の人間を性悪説で捉えているかのようだ。カルテの書き方からして、指導の欄には必ず自筆で個別の事項を記すことが求められる。慢性疾患であると、指導事項が毎回異なるなんていうことはないのに、だ。さらに、その指導の記載は、「3行以上」書くことと行政から医療機関への個別指導で「指導」されるらしい。書き出したら、枚挙に暇が無い。

さらに悪いことに、こうした行政の指導方針が、ころころ変わることだ。さらに、その変更を行なう時間的な余裕が現場に殆ど与えられないことが度々ある。

例を思いつくままに・・・

つい数年前まで、小児科では2週間以上処方することは、例外を除いて不可能だった。が、最近は、3週間以上の長期処方にどんどん誘導されている。短期間処方をしていると、必然的に個別のレセプト点数が上がり、個別指導という行政の「嫌がらせ」指導が待っている。

数年前、主たるものの診断名が分かるようにレセプトに記載することという新たな命令が下ったが、それを行なう時間は、2、3日間だけだった。夜遅くまでかかって、主病名を入力する作業に追われたことだった。

昨年秋のH1N1インフルエンザ予防接種の必要数を行政に上げる時間的余裕も、実質僅か3,4日だった。その指示を得てから、事務の一人がかかりきりになり、数百名の予約患者に電話をかけまくった・・・その結果、こちらが所望した数は行政からは来なかった・・・その上に、ワクチンが配布されるのが遅れ、また接種の優先順位(これが振り返ると、正しくない優先順位だったのだが)が事細かに行政により設定されたため、スムースに予約どおりに接種を進めることはできず、結果として、多数のワクチンがデッドストック化した・・・医療機関の持ち出しになる。行政は、この責任を取らない。

書き出すとキリがないので止めておく。医療機関は、正に「箸の上げ下ろし」まで行政によって指導され、それに少しでも従わないと大きなペナルティを負わせられる。医療は人命に拘わることだから、何らかのルールが必要なのは当然だが、それが行過ぎている、さらにルール内容が余りに「恣意的」なのだ。

長妻厚生労働大臣が、同省職員に対して、仕事上の目標を個別メールで送ったらしい。それに対して、職員が、士気が下がると「ホザイテ」いるらしい。我々医療現場の人間は、大きなペナルティを受けるリスクを背負いながら、矢継ぎ早に繰り出される行政の指導・命令に従うことに汲々とさせられているのだ。この報道内容は、責任を取らされることのない役人のボヤキでしかない。

厚生労働省の職員は、末端医療機関の苦しみを少しは分かっただろうか。

でも、何故こんな役人の愚痴を新聞社が報道するのかね?役人が、これを報道してくれと言ったら、そのまま流すのか?


以下、引用~~~

「細かすぎ」不評の厚労省目標…全職員にメール
 長妻厚生労働相が策定した「厚生労働省の目標」と題するマニュアルが、職員から不評を買っている。

 「驕(おご)りは事実を見る目を曇らせる」「驕りは現場に運ぶ足を重くする」など、厳しい言葉が盛り込まれていることに加え、全職員に電子メールで送りつけたためだ。

 厚労省は昨年、新たな人事評価制度を導入し、それに合わせて職員の仕事の達成度を測るため、課や局ごとに目標を作ることにした。今回の「目標」は、その策定に先立ち、同省の共通目標になるものとして長妻氏が策定した。

 A4判で6ページにわたって書かれ、「利用者満足度指標を作れ」「格差や貧困等の経済損失額を明らかにせよ」など細かい目標が並べられている。

 長妻氏は、厚労相に就任して以来、職員とのコミュニケーション不足が指摘されている。同省内からは「大臣から、ハシの上げ下げまで指示されると、やる気がうせかねない」との声も出ている。

(2010年4月24日20時02分 読売新聞)

コメント

主病名

ようわかりませんが付ています。あれも慢性疾患でもフォローしていればまだしもなんですが、短期の急性疾患ばかりの時は「意味があるのか」と思いながら付ています。

小児科診療所ではそういう患者が多いですからねぇ。

あれはその後一体どうなっているのでしょうね。今もせっせと付け続けていますが。しかし、稀に落ちていても、返戻はないですね・・・官僚も忘れている?きっと包括に持ってゆくための準備だったのでしょうけれど。

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