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高橋三郎先生逝く 

無教会主義のキリスト教伝道者、高橋三郎先生が亡くなられたと、姉が言ってよこしてくれた。

高橋先生の聖書集会に、高専から浪人していた時代に、私は通わせていただいたことがあった。父と弟と一緒に、目黒の柿の木坂で日曜日の午前中に行なわれる集会に参加したのだ。静謐な場で先生が語られる言葉に一生懸命耳を傾け、また午後に行なわれた読書会では生き生きとした学問的な討論を目の辺りにさせて頂いた。ボンヘッファーの著作だったろうか・・・。

高橋先生は、旧制高校の時代に、生きる道を求めて、三谷隆正の門をくぐり、その後、矢内原忠雄の薫陶を受けられた。東大の工学部を卒業後、西洋古典学や神学の勉強を志され、ドイツに留学なさり、帰国後、内村鑑三の流れを汲む、無教会主義の独立伝道者として生きてこられた方だ。16年ほど前に交通事故で頚椎損傷を起され、その後病床に臥す日々を送られた様子だが、それでも24日に89歳で亡くなられるまで活発に発言を続けてこられた。私が接しさせて頂いたころは、伝道者としてもっとも充実した時期だったのだろうか、畏怖の念を感じざるを得ない厳格さと、肌理細やかな愛情とに満ち溢れた方であったように記憶している。

選ばれし者ではないという自意識が、その後私がキリスト者としての道を歩むことを阻んだような気がする。私は、いわば落ちこぼれた不肖の弟子にしか過ぎなかったが、彼のような人格の信仰者が存在したという事実からだけでも、世界への希望を失わずに生きろと指し示されているように思える・・・個人崇拝ではない・・・先生を存在せしめた超越的な者がいるということを私に間接的に示しているように思えるのだ。

先生のご冥福をお祈りしたい。

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