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公的医師派遣斡旋業は上手く行くか? 

行政が、医師を派遣する事業を各地方自治体で始めるように、国が支援する様子だ。地域医療支援センターの整備である。予算を国と、地方自治体で折半するらしい。その目的は、、地域医療に従事する医師のキャリア形成の支援、医師不足病院への医師の派遣調整・あっせん(無料職業紹介)となっているが、医師の派遣斡旋が実質的な目的のように思える。

大学医局(の人事機能)を潰しておいて、医師を派遣する事業を、行政が引き継ぐことを、以前から行政は考えていたようだ。医療を支配する行政の意図の一環なのだろう。単発的に、県単位でそうした事業を行っている。だが、上手く機能しているという話しは全く聞こえてこない。大野病院事件後の福島県も、医師のリクルート事業を行っていたが、私がフォローしていた限りでは、求人は100件前後あったのに、一人か二人の就職を斡旋しただけだったような気がする。その後、就職斡旋ケースの公表を止めてしまったような・・・。

で、今回の地域医療支援センターのモデル事業を展開しているのが、高知医療再生機構とのこと。サイトはこちら。

同機構の本部は、県庁に置かれており、幹部の名前から、高知大学医学部の教授が含まれていることは分かるが、恐らくは、地方自治体の(元)官僚も含まれているのだろう。動いている事業としては、遺伝子実験をする施設が許認可を受ける際に必要なソフトの販売と、医師の派遣斡旋事業位しか、サイトからは読み取れない。そのソフトの納入実績も数件だけ。医師派遣斡旋事業は、41の医療機関から求人が上がっているが、それに対して、どれほど実際に派遣できたかは分からない。財務状況は、まだ出来たばかりだし、内容が良く分からないのだが、1,2千万円の赤字になっている様子。これは、国と県がカバーするのか。

高知と言えば、PFIで手痛い失敗をした高知医療センターがあったはずだが、行政は、まだ懲りずに、医療の支配に手を染めるらしい。それをモデル事業として持ち上げる、国も国だ・・・。

行政による、医師人事の支配は、よほど強権的なことを行わない限り、上手く行かないことを予言、というか確言しておきたい。大学の医局の功罪は、様々あるが、基本的には、同じ職業をする先輩後輩の間柄によって生まれる、一種の信頼関係によって動いていた面が強い。行政には、それがない。医師は、自らのキャリアーを向上させるためであれば、地方自治体の枠組みを超えて、または国境も越えて、動く。それにも、行政は対応できないだろう。

地域医療の崩壊が、医師を上手く動かせばくい止められる、と考えている、国・行政は、甘いの一言だ。現に、今地域医療を支えている医師の労働条件を何故改善しないのか。その根本的な問題を解決しないでおいて、若手医師を上手く動かして、何とかしよう、医師を動かす組織に利権を求めようという、行政・官僚の浅はかさ、強欲さにはあきれ返る。

コメント

算数上は成立します

地域によって数は変わりますが、地域枠が仮に10人いて9年の義務年限があれば、単純計算で90人の官製医局が成立します。これに自治医大分も吸収すれば100人の戦力になります。

これに計算として9年間の後も残る分を期待すれば150~200人を厚労省は考えているかも知れません。

これだけいれば天下り先としては、そこそこと見ることも出来ます。問題は地方枠の歩留まりかもしれません。

それだけの人数に、確かになりますね。でも、どれだけ留まることでしょうか。金で繋ぎとめる算段は、あまり上首尾ではないようですし。さらに、将来の見通しが立つかどうか、研究業績が残せるかどうか、若い医師にとっては、こうした官製医局に留まる理由はなさそうな気がします。

いずれにせよ、官僚の考えることは、上手く行かないという見本になりそうな気がします。

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