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もう一踏ん張りだ・・・ 

開院時に購入した、院長室の椅子が具合悪くなった。高さ調節の油圧が、効きにくくなっているのは、数年前からだった。それに加えて、最近、リクライニングがロックされてしまったのだ。何としても動かない。この先、長い間つかうこともあるまいから、このまま座れることだけでよしとしようかとも思ったのだが、テレビをリラックスして観る時等、リクライニングできないのは辛い。

昨日、昼休みに、椅子を探しに、家具屋さんに出かけた。猛烈な日差しの中、車を走らせていると、開院時、昼休みになると必要な物品を買いに歩いたことをまざまざと思い出した。掃除用具、ゴミ箱、机、椅子その他、諸々・・・。昼休みに休む必要などなかった。仕事場をより仕事しやすく、快適なものにすることに熱中していた。年齢が若かったこともあるが、事業を拡大し、それに向かって突き進むときには、大きなエネルギーが湧いてくるものだ。

閑散とした家具屋さんに着き、机椅子の売り場を見回ったが、業務用のしっかりした椅子は見当たらない。子供の勉強机程度しかなかった。昔は、もう少し品揃えがあったのだがと思いつつ、すぐ店を後にした。以前からお客の入りの少ない家具屋さんだったが、それが一段と目立っている。その閑散とした店のあり様で、私は、自分が、事業から撤退することを考えなければならない時期にあることを改めて思い起こした。

仕事から撤退すること、この数年間の基本的なテーマだったが、とても難しい。仕事を始めるときは、エネルギーが、仕事の拡大に向かっていることを実感できる。が、仕事を縮小し、そこから撤退することは、エネルギーのヴェクトルと反しているのだ。多くに被雇用者は、定年という半強制的な撤退のきっかけがある。私のような自営業の場合は、撤退することは困難を極める。

この職場から退職して後の身の振り方も、多少アイデアが生まれてきつつある。私の可愛い患者達に迷惑をかけることなく、できれば同じ専門の医師に引き継いでいただくこと、スタッフもできれば同じように仕事をし続けられるようにお願いすること、そして私の個人的な不安定要因を上手くランディングさせること・・・考えるべきことは多いが、少しだけ光が差してきた心地もする。仕事がなく、収入も得られずに苦労なさっている、同年輩の方々もいらっしゃるので、私のこの苦労などとるに足らないものなのかもしれないが、撤退という負のヴェクトルにエネルギーが生まれるようにすることは、やはり難しい・・・。

仕事場に戻って、椅子に座りなおしてみると、リクライニングが生き返っていた・・・。退職が上手く行ったときには、きっとあの気苦労など何でもなかったではないかと思えるのかもしれない。

さて、もう一踏ん張りだ・・・。

コメント

調子悪いから買い替えようかなどと話した翌日元気に動きだす家電に聞こえたのかと驚くことがあります

そこに反応されましたか・・・確かに、ありますよね。

この椅子、実は同じことが以前にもあって、大分くたびれているのですが、仕事を始めた時に手に入れた椅子なので愛着も深いのです。騙し騙し、最後までこの椅子に座り続けたいものです。

医師は、雇用されていたとしても、職場を変わったり、開業したりと様々な選択肢を持っているので、被雇用者の生き方、考え方とは、きっと異質なものを持っているような気がします。私も高専を出たまま、エンジニアをやっていたら、色々な意味で違った人生だっただろうなと最近良く思います。

この仕事を畳むかどうかという心境は、サラリーマンの方にはなかなか分かってもらえないのかもしれませんね。あたりまえのことながら・・・。

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