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「英文法をこわす」 

昨年、教育テレビで「わかる使える英文法」という番組を放映していた。大西泰人という講師が、英文法を、単に規則の箇条書きではなく、生きたダイナミックな感覚に基づくものとして分かりやすく解説するという趣旨の番組だった。

その番組の元になった、または番組から生まれたのかもしれないが、彼の著書がある。日本放送出版会刊「NHKブックス 英文法をこわす」である。サブタイトルに、「感覚による再構築」とある。

どの言語であれ、言葉は、あるイメージで出来上がっている。文法的な事項も、同様だ。そのイメージを、箇条書きで示そうとした、静的なものが、これまでの学校で学ぶ英文法だった。しかし、そうした外縁をなぞるやり方を止め、中核にあるイメージを基本にすえて、文法的な事項を理解しようというのが、この本の内容だ。

例えば、時制の問題。過去形は、遠くを見る眼差し、ある距離感がある、と説明されている。丁寧語等過去形を用いる派生的な用法も、そのイメージから理解できるという。現在形は、包まれている感触だそうだ。未来を示す副詞節での現在形の用法、歴史的現在での現在形の用法等も、そのイメージから理解される。

異なる言語は、一対一対応をすることは決してなく、イメージの重なり合いを理解することが言語を学ぶことになるような気がする。「生きた」言語を学ぶ必要性がそこにある。この本で解説されている、イメージとして文法を理解することも、外国語の学習では大切なことなのではないだろうか。

単純な記憶力が、年齢と共に加速度的に落ちつつある現在、そうした外国語学習の大切さを強く感じている。受験時代に、こうした解説書に出会っていたら、あの無味乾燥な英文法の暗記に悩まなくて済んだのかもしれない。

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