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「一般市民」の声と医療現場の声の乖離 

毎日新聞の「まいまいクラブ」に、小児科医・産婦人科医不足問題を議論するスレッドが立てられている。

ぜひ一読していただきたい。ここの一般の方々と、医師達との意識の乖離は、見事といえるほどだ。この「一般の方々」の意見多くは、根拠不明確で事実誤認も多く、極端だと思う。意見を載せる際に、毎日新聞の選別を経ているので、大多数の意見であるのか、それとも毎日新聞の考え方でもあるのか。毎日新聞は、意見のエントリーを選択して行っているので、これらの「一般の方々」の意見を、間接であれ、少なくとも一部は共有するのだろう。こうした意見を「一般の方々」の意見として、エントリーする毎日新聞の見識は、このようなものなのだと受け取らざるを得ない。

言わずもがな、医療現場からの声が圧倒的に正解だと思う。特に26番の発言は的を得ている。

一般市民は、多かれ少なかれ、自分の経験と、マスコミからの情報に依存して、自らの意見を形成する。また、マスコミは、一般市民に歓迎されるように情報を提供する。その相乗作用が、このスレッドでの絶望的なまでの乖離現象の背後にあるのではないだろうか。マスコミの責任は重い。

コメント

意識の解離

医療者と患者側との相克はあまりに大きく、もはや埋めることなど叶わないのではないか…そう思うことがあります。

その相克に気付きはじめたのは本の数年前、だがそれから僅か数年にもかかわらず、さらに拡大してきているように思います。

私のよく訪れる「ある産婦人科医に独り言」の管理人先生が書かれています。
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2007/01/post_d6f6_6.html

声を大にして叫んでいても、もはやこの流れは変えられるものではない。そしてこの国の医療を立て直すには…、敗戦の焼け野原の中から再び日本が復興していったように、一度焼け野原になってしまうより他ないのか…。そんな暗鬱たる気持ちになっております。

今はただ…自分自身、生き残り戦後の復興のために余力を残していくべきなのか…、そう考えています。

QWさん

そうですね・・・この流れは変えようがないのかもしれません。これから、地域医療に携わり続けなければならない貴兄のような方々に、本当にご苦労様ですと申し上げたい気持ちです。

流れは変えようがないかもしれませんが、それでも、言うべきことは言うようにしましょうよ。きっとそれは、崩壊を経た後で、何か意味を持ってくるかもしれないですから。医療崩壊の原因は、限界を超えた医療費抑制・医療訴訟への法曹の対応・マスコミの医療バッシング・患者さんの誤った医療イメージにあるということを、書き記しておくべきだろうと思います。医療崩壊によって困るのは、医療従事者よりも、国民なのだ、ということも。

また、最近、がんセンター東病院に医療訴訟が「提訴」されたというニュースを、原告サイドの情報だけで、毎日新聞は報道していました。「患者が弱者、医師が強者、マスコミは弱者の味方」という偏向をいい加減マスコミは改めて欲しいものです。原告の言い分を詳細に載せるのであれば、被告側の意見も十分載せるべきですね。マスコミのこうしたステレオタイプな報道姿勢が、医療崩壊を強力に推し進めていることを何故理解できないのでしょうか。同新聞の医療危機の特集も、これだから信じられなくなってしまうのですよね・・・。

あまり悲憤慷慨ばかりしていても、仕方ないので、タフに参りましょう。お体を大切に、ね。

事実に基づいた書き込みですか?

こん**は。
 私はこの問題では何をコメントしても「身びいき」と言われるのがわかっていますから、コメントを控えてきましたが、我慢しきれず、ついに。以下の書き込みは事実を確認されたうえでの書き込みでしょうか?

> 毎日新聞は、意見のエントリーを選択して
> 行っているので、これらの「一般の方々」
> の意見を、間接であれ、少なくとも一部は
> 共有するのだろう。こうした意見を「一般
> の方々」の意見として、エントリーする
> 毎日新聞の見識は、このようなものなのだと
> 受け取らざるを得ない。

 私は「まいまいクラブ」なるものを、きょう初めてのぞきました。すべてとは言いませんが、手が痛くなるくらい、目がかすむくらい読みました。鬼澤さんが指摘されるように、極端に毎日側にフィルターがかかってコメントが選別されているとは感じませんでした。

 まいまいクラブにも質問しました。「医療危機」担当デスクにも質問メールを出しました。「竹橋発」の磯野編集局次長のBLOGも昨年8月まで遡って読み、メールを出しました。彼とは大阪で一時一緒に仕事をした間柄です。あんなに偉くなっているとは知りませんでした。彼の読者のコメントに対するやりとりを読んでいると、フィルターをかけているとは到底思えません。極端な時は一門一答になっているのですから。

 と、ここまで書いて、鬼澤さんにかかっては、やはり私も「同じ穴のムジナだろうな」と思いなおし、筆を置くことにします。

なかでさん

今晩は。ちょっと表現が悪かったかもしれませんが、毎日新聞側が、何らかの選定基準を作って、エントリーを選択していることは確実だと思います。考えられることは、毎日新聞に批判的な意見、特に、大淀事件の誤報問題のように、毎日新聞にとって、ネットで広げてもらいたくない問題に関する意見等はカットされています。私も送りましたしたがカット、他の医師の方もカットされています。そうした傾向を、分かりにくい表現になりましたが、なかでさんが引用された文章で表しました。

基本的には、公序良俗を侵す発言、事実に反する発言以外は、フィルターをかけることなく、すべてアップすべきだろうと、私は思います。エントリーの選択をするのは、好ましくないと思います。さんざん叩かれまくっている医師側からしますと、ある色のフィルターをかけていると受け取らざるを得なくなります。匿名性を批判するのであれば、匿名性と同じように表に見えぬところで世論操作をしていると思われる操作は好ましくないのではないでしょうか。

マスコミなかにも誠実に、真実に基づく報道をしようと努力なさっている方がいることは存じ上げております。「すべて」十束一絡げに批判する積りはありません。血圧を上げさせてしまったようでしたら、お詫びいたします。

なかでさん

もしまだお読みでしたら、同僚だった方に大淀事件報道の件も尋ねてみてくださいませんか。誤報ではないという認識なのか。それとも、誤りはあったが、訂正するつもりはないのか。これは、揚げ足取りといったレベルの問題ではなく、医療を崩壊に向かわせる大きな一歩だったと、医師達のなかでは位置づけられています。私もそのように思います。

医師達は、現場で右往左往させられ続けてきました。医師の上げている悲鳴は、やがて患者さん・妊婦さんの悲鳴に代わってゆきます。それを、国の上層部は、上手く操作して、自分達に批判が及ばないようにしているように思えます。

毎日新聞の「医療クライシス」の特集、今までのところ、中身はきわめてまともであるのですが、大淀事件の一件が引っかかっていて、まともに受け取れないでいる医師も多いのです。

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