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内部被曝・防塵対策 

知り合いの薬剤師さんに、福島県出身の方がいる。自宅を離れ、こちらで仕事を数年間してこられた方だ。昨年お目にかかったときには、そろそろ帰郷しようかと思っていると仰っていた。その後、この大震災、引き続く福島原発事故の直後にお目にかかった。彼女の出身地は、避難対象対象地域にはなっていないが、放射能汚染の比較的酷い地域である。例の飯舘村の隣町だ。ご両親が田舎で仕事を続けており、こちらに呼び寄せようと思ったが、農業関係の仕事を離れるわけにはいかない。「覚悟は決めた。」と仰っていたとか・・・。

彼女のご両親のような方が、沢山おられることを、我々は忘れてはいけない。都知事に再選された、石原慎太郎氏は、震災の渦中にある福島を訪れて、自分は原発推進論者だと言明した。福島原発は、福島のためではなく、主に東京の電力を賄うために稼動してきた。その原発が大事故を起こし、故郷に10年単位で住めなくなったり、上記のように「覚悟を決めて生きて」行かざるを得ない方々が数多くおられる。そうした方々の痛みを感じたなら、福島を訪れて、かような発言は出来ないはずだ。だが、この老政治家は、自らの信念を曲げぬというポーズなのだろうか、原発を推進すべしと言う。彼を、都知事に再選した都民にも、大きな責任があるのではないだろうか。

内部被曝の問題は、今後長期間、原発近傍に住まわれる方々に付き纏うことだろう。下記の耳鼻科医の提言、あまり慌てることはないが、大気中の一定時刻の放射能活性が下がっているということで安心しきるわけにはいかない。また、原子炉自体もまだまだ楽観できない状態にある。まだ、いつ水蒸気・水素爆発を起こすか分からない。これまで、水素爆発で、ラジウム相当量として10トン程度の放射性物質が、大気中にばら撒かれた。その10倍の量の放射性物質が燃料として、原子炉に残っている。そのような爆発が再び起きた場合には、放射性物質の飛散予報をすぐに当局は出すべきだ。それに基づいて、風下にあたる地域の方々は、十分な注意を払う必要がある。


以下、MRICより引用(文字化けは、配信時に既にあった)~~~

「耳鼻科医として内部被曝と防塵対策に憂慮すること」

共立耳鼻咽喉科院長 
山野辺滋晴

2011年4月12日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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 政府は、福島第一原発事故後に発生した放射能汚染に対して「直ちに健康被害はない」と繰り返していますが、原爆が投下された被爆地、長崎に住む私は、政府と原子力安全保安院の対応に疑問を抱かざるを得ません。現在行われている被曝による健康被害の推測は、原爆投下後に発生した放射線障害に基づいて想定されています。しかし、DS86やDS02といった原爆放射線量評価体系は、飲食や呼吸による内部被曝の影響を十分には反映していないとする意見も存在しています。つまり、低線量の外部被曝だけが繰り返される環境であれば被曝量は分割されて健康被害は少なくなると評価できますが、呼吸や飲食による内部被曝が長期にわたって継続する環境では、たとえ内部被曝の増加が少量ずつであっても放射能による健康被害は確実に蓄積していくと考えるべきではないでしょうか。さらに、原子爆弾では放射性物質の拡散は一回だけですが、原発事故では放射性物質の拡散が低線量ではありますが継続します。したがって、今回の福島原発事故では、今後長期間にわたって内部被曝の危険性が継続する可能性があるわけですから、空間放射線量の積算だけで人々の安全性を? O@$8$k$3$H$O$G$-$J$$$H;W$$$^$9!#

 内部被曝の中の呼吸による内部被曝では、放射性物質の飛散範囲が問題になります。今回の福島原発事故では、原子炉建屋の爆発やドライベントがあった時に大量の放射性物質が空気中に放出されました。米エネルギー省の調査によると、3号機の爆発の後で風下になった北西方向に30~40キロにわたって高濃度の放射能汚染地帯が拡がっています。今後も同様の爆発やベントが起きる可能性は否定できませんから、原発の風下で発生する放射性降下物による内部被曝を防ぐ対策を啓蒙する必要があると考えます。もし再び爆発やドライベントが起こって放射性プルームが発生する様な事態があれば、行政は風下地域に被曝に対する警報を出すべきでしょう。

 また、一旦地上に粉塵が降下しても、塵の状態なら風によって再び舞い上がることが知られています。これはスギ花粉でも観察される現象ですが、放射性降下物でも発生します。気象庁気象研究所の環境放射能研究では、セシウム、プルトニウム、ストロンチウムなどの放射性降下物は風によって砂塵とともに舞い上がることが推測されていますから、放射能汚染が強い屋内退避地区などでは、風が強い日などにも内部被曝を防ぐ防塵対策が必要になるはずです。こうした放射性物質を含む粉塵の危険性は、内部被曝の反復を防ぐために、警察や消防関係者だけではなく一般住民やボランティアにも周知しておくべきだと考えます。

 このように、放射性物質を含む粉塵による内部被曝は無視できません。粉塵を肺に吸い込むばかりではなく、鼻粘膜、咽頭粘膜、気管壁に付着した粉塵は、繊毛機能によって鼻汁や喀痰とともに嚥下されるからです。特に生物学的半減期が長い核種については注意が必要でしょう。現在、放射性のヨードやセシウムばかりが計測されていますが、セシウム-134の生物学的半減期が約100~200日であるのに対し、ストロンチウム-90の生物学的半減期は約50年にも及びます。ストロンチウム-90はβ崩壊するので計測が煩雑で、これまで観測対象になっていないようです。しかし、放射性ストロンチウムは白血病の原因にもなるわけですから、たとえ少量ずつの内部被曝といえども軽視するべきではないでしょう。できれば、福島原発における爆発事故で発生したプルトニウムやストロンチウムなど様々な放射性核種が拡散した範囲と量を確認するべきだと思います。東京電力(参照1,2)と福島県原子力センター福島支所(参照3)は、事故発生前に行っていた環境試料中のプルトニウムとストロンチウムの測定を事故発生後は中止したぁ ^$^$G$9$+$i!"D>$A$K:F3+$9$Y$-$G$9!#
参照1: http://www.tepco.co.jp/fukushima1-np/monitoring/index9.html
参照2: http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t19780929001/t19780929001.html
参照3: http://www.atom-moc.pref.fukushima.jp/branch.html

 呼吸に伴う内部被曝を防ぐためには、放射能防護マスクや防塵マスクが必要となります。現在、半径20キロ圏内の避難区域で作業する警察や消防関係者の皆さんは、DS2,3区分などのN95やN99規格に匹敵する防塵マスクを使用しているようですが、テレビの放映を見ていると隙間が開いた状態で使用している人々も多く、内部被曝を適切に防ぐことが出来ていないのではと危惧します。放射性物質による被曝を防ぐ目的でマスクを使用する場合、マスクの漏れ率が問題となります。たとえN95クラスのマスクを使用しても、マスクの漏れ率は約50%前後にも及ぶという報告もあります。したがって、放射性物質を吸入しないためにはマスクを正しく使用することが必須ですし、高濃度に放射能汚染された地域では原発敷地内で作業員が行っているようにテープ等でマスク周囲を密封することも必要でしょう。新型インフルエンザが流行した時には、実際にテープでマスク周囲を密閉するN99マスクも市販されましたから、放射能汚染の場合でも爆発後の風下など本当に危険性が高い環境では実践すべきだと思います。手袋の着用や肌を露出させ? $J$$I~Au$J$I$N4pK\E*$JHoGxBP:v$O8@$&$^$G$b$"$j$^$;$s!#

 原子力安全保安院も被曝対策としてマスクの着用を勧めてはいますが、前述のようなマスクの選択や着脱について具体的な使用方法を説明していません。このため、屋内退避地域でマスクを使用する場合でも一般的な花粉症用マスクを勧める人々もいます。しかし、スギ花粉の大きさは30~40μmで、花粉症用のマスクにはN95マスクに匹敵するようなフィルター機能がありませんから、十分に説明することなく、ただ単にマスクの使用を勧めるべきではありません。また、マスクを使うと周辺の塵を集塵しますから、高濃度の放射能汚染がある地域では一定時間使用したマスクは使い捨てとし、適切に廃棄する必要があります。長期間使用したり、使用したマスクを触った後で手洗いを怠ったりすれば、かえって内部被曝を誘発する危険があります。

 いま、主に放射性ヨードやセシウムの計測結果だけが公表されていますが、空間や食物や土壌に放射性ヨードやセシウムが存在するということは、その他にも観測されていない様々な放射性核種が存在していることを意味します。現在のように福島原発からの放射性物質の拡散が少ない状況が続けば問題ありませんが、今後、3号機が爆発し4号機で火災が起きた時のような状況が繰り返された場合、セシウムばかりではなくストロンチウムなどの様々な放射性核種による内部被曝が増加する危険性が高まります。3月14日から16日にかけて北西30~40キロの広範囲に拡がった放射能汚染が再発する危険性は今後とも実在するわけですから、内部被曝による被曝者の増加を最小限に抑えるために、正しい防塵・被曝防護対策を啓蒙して頂きますようお願い致します。


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