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300病床の3次救急病院を建てる? 

私の仕事場の近辺には、三つの入院施設を持つ中規模医療機関がある。そのうちの二つが、下記ニュースで取り上げられている、県西総合病院と、筑西市民病院で、ともに厚生連と地方自治体の公的施設だ。もう一つは、両者の中間に位置する私立病院。

で、公的施設の二つを合併させるという報道がしばらく前の地方紙に載った。あっと驚きである。何で驚いたか・・・

○筑西市民病院は、赤字が3年前の時点で29億円、毎年数億円づつ市から補填され続けていた。医師が、どんどんいなくなり(大学に引き上げられ)、現在は、数名の医師だけ。ウェブサイトでは、170床の規模とされているが、実働は数十床だったはず。産婦人科・小児科は数年前に常勤医がいなくなり、救急を受けていない。築40年近くで、先日の震災で建物がほぼ使用不能になり、現在、プレハブで外来だけを行っている。建て替えた上で、抜本的な経営改革が必要ではあったのだろうが・・・。

○県西病院は詳しいことは分からないが、医師も減少傾向だったはず。小児科救急は、曜日と時間帯を決めて、細々と行っている。

○震災復興の予算がつくということで、急きょ、市長の間だけで、両院の合併移転が決まったらしい。市議会での議論、また間に挟まれた私立病院との議論、医師会との協議、さらに必要になるだろう医師の派遣先との協議、皆後回しの様子。その私立病院は、かってはかなり熱心に救急を受けていた。新しく作られる病院の候補地から数kmの距離にある。

○建築予算は、70から75億円、内国の補助が20億円超あるらしい。筑西市は、この負担に耐えられるのか。「茨城県の夕張」ともいわれる筑西市の財政状況で一体大丈夫なのだろうか?

○これが一番の疑問だが、300床の規模で、24時間365日3次救急を行うために必要なマンパワーをどうする?筑西市民病院時代に、大学病院から見切りをつけられていたのではないのか?地方自治体首長の独断専行で箱ものを作ったは良いが、医師やパラメディカルが集まらず、病床を十分利用できない、ということになるのではないだろうか?大体、人口規模15万人規模の医療圏で、救急車を使えば、30から40分でたどり着く大学病院が二つある地域に、この医療機関が必要か

病院がつぶれるのが先か、地方自治体が財政再建団体化するのが先か・・・に見えて仕方がない。


以下、茨城新聞から引用~~~

2011年6月4日(土)
県西に300床の新中核病院 筑西・桜川市が建設合意

高度救命救急に対応

県西地区の医療体制を整備するため検討を進めてきた県の地域医療再生計画で、筑西市の吉沢範夫市長と桜川市の中田裕市長は、県西総合病院(桜川市鍬田)と、筑西市民病院(筑西市玉戸)を統合し、新たに3次の高度救命救急医療に対応する300床規模の新中核病院を建設することで合意し、3日までに両市議会の全員協議会で説明した。これまでは200床規模の新中核病院建設を検討していたが、建設場所をめぐり検討が中断していた。しかし、東日本大震災で両病院が被害を受け、新たに国からの交付金のめども付いたことで新中核病院の建設計画が再始動した。

両市の説明などによると、新中核病院は脳梗塞(こうそく)や急性心筋梗塞などの急性期医療に対応する300床規模の3次救急病院とし、将来的には500床規模を目指す。運営については当面、両市で組織する県西総合病院組合が行う。

課題となっていた建設場所については、国道50号沿いで、両市境界から約5キロ以内として、病院建設に必要な用地買収が可能な地域を検討。現在の県西総合病院と筑西市民病院はサテライト化し、今後の運用などについても協議していく。

今回の大震災で、国から従来の地域医療再生基金に加え、被災地である本県に対し地域医療再生臨時特例交付金(県全体で上限120億円)が認められたことで、県と両市が水面下で急ピッチで話し合いを進めてきた。

県は16日までに国に対し、地域医療再生計画の仮申請をする。国の有識者会議で内定されれば9月までに本申請を行う予定。その際には建設場所なども決定する方向で協議を進めている。

大震災によって筑西市民病院は入院患者を全て周辺医療機関などに移送しており、患者を再び受け入れるために今後、新たに手術施設を備える50床規模の軽量鉄骨の建屋を設置。県西総合病院も南側施設の老朽化が指摘され、大震災で大きな被害を受けるなど両病院を取り巻く環境は大きく変わった。



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