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病児保育を断念 

共稼ぎ、核家族でありながら子育てをしている御夫婦は、少なくない。そのような家庭で、乳幼児のお子さんが病気になると、日中お子さんの面倒をみることが難しくなる。お母さんがフルタイムの仕事であると、特にそうだ。

そうした状況に対応するために、「病児保育」をする施設がある。上記のような家庭で、お子さんが病気になった時に、日中面倒をみようという施設だ。入院するほど重症ではないが、保育園や幼稚園では面倒を見切れない場合に、親御さんはとても助かるはずだ。

厚生労働省は、「病児保育」をする施設に対して、経済的な扶助を行っている。国の公的扶助の常で、その条件はなかなか厳しい。専任の看護師ないし保育師がいること、さらに施設の設置基準も細かに規定されている。

実は、昨年から、私は、自分の仕事場で、この「病児保育」を始めるように計画してきた。自分自身、共稼ぎ家庭に育ち、また自分の家庭も共稼ぎだったからだ。この地域でも、需要は確かにある、それに応える必要がある、ということが、計画し始めた理由だった。が、結論から言って、この計画は断念せざるを得なかった。患者さん・御家族にはこの計画についてまだ言っていなかったが、それでも申し訳ないことと思っている。

断念の理由はいろいろあるが、第一に、看護師さんを募集しても集まらないことがある。これは、小さな施設を、看護師さんが好まないこともあるだろうが、昨年来の厚生労働省の看護師不足を誘導する政策も関係しているのではないかと思われる。看護師がある一定人数いないと、その医療機関に十分な診療報酬を与えないという診療報酬体系に改めたため、大病院が、なりふり構わず看護師を集めまくっているのだ。看護師は、そうした都会の大病院に流れることになる。当地の中小病院も看護師が集まらずに、規模を縮小しているところが結構ある。私の仕事場のような微小(笑)施設は、直接関係しないかもしれないが、間接的には看護師不足のあおりを受けたと思っている。

第二に、厚生労働省からの扶助を受けなければ、こうした施設は運営できないわけだが、官僚は、医療介護のシステムを、極めて恣意的に変更することだ。公的扶助をする、あるシステムが軌道に乗るやいなや、それに対する補助を漸減し、やがて経営がなりゆかないようにする、というのは彼等の常套手段なのだ。独立しては経営できない以上、私の仕事場のように小さい施設でリスクを負うわけにはいかない。基本的に、官僚の施策は信頼がおけないのだ。

他にも、いろいろあるのだが、この社会的に需要のあるだろう事業を実現できずに、残念極まる思いでいる。しかし、私も、50歳代半ばを超えた。これからは、少しずつ手仕舞いをし始めるべきなのだろうとも思っている。もっと社会に貢献し、自分の仕事も充実させることもできるのかもしれないが、社会の動きは、そうすることを躊躇させる。徐々に撤退あるのみ、か・・・。

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