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日本学術会議分科会の脱原発費用試算への疑問 

日本学術会議の分科会が、原発撤退に伴い、20年後に電気代が2121円増になると試算したと報道された。

この試算には、いくつも疑問符がつく。

まず、原子炉の耐用年数を何年にしたのか。原発開始当初、耐用年数は16年とされた。が、経済的理由から、それが30年さらには40年に延ばされ、最近では60年までもつのではないかと議論されていた。この耐用年数をどのようにとるかで、コストが大幅に変わってくる。そして、耐用年数を根拠なく延ばすと、事故のリスクが高まる。

原発の廃炉費用は、一基5000億円を超すという。スリーマイル原発事故の経験からすると、1兆円を超すという。さらに、使用済み核燃料の処分にも莫大な費用がかかる。また、万一(といっても、過去何度も起きているわけだが)、重大事故が起きたときに、その対策・対応のコストは莫大になる。東電福島原発の廃炉費用は1兆円を超す。また周囲への被害の弁償は、天文学的な額になる。こうした、発電終了後、ないし発電外のコストをどれだけ算定しているのだろうか。

この試算は、原発を停止させ、火力発電に切り替えた後、温室効果ガスを減らす再生可能エネルギーの比率を高めて、国際的な削減目標を達成することを考えての金額だ。原発廃止による以外のコストが入っている。さらに、20年後という期間の間に、原発以外の技術革新が進むであろうことを考慮しているのか。20年の間の経済の変化を加味しているのか。かなり大雑把にしか試算できないはずなのに、出された数字が2121円と生々しいのは、国民に「現実感」を与えるための演出としか思えない。この数字は、前提の上に前提を重ねて初めて出てくるものだ。その前提が明らかにされなければ、議論のしようがない。

日本学術会議って、こんなレベルなの?



おりしも、わが国の経団連の幹部がヨーロッパを訪れて、ドイツ等脱原発を決めた国で、協議をするとか・・・原発の売り込みなのだろう。原発推進によって利益を得ていた階層・人々が、原発にしがみついている。日本学術会議も、同列?



以下、引用~~~

20年後の電気料金、原発撤退なら月2千円増

2011年7月3日(日)3時16分配信 読売新聞 
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 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、原発存続の行方が注目される中、日本学術会議の分科会(委員長=北沢宏一・科学技術振興機構理事長)は、原発の撤退から現状維持・推進まで六つの政策の選択肢ごとに、標準家庭(1か月約6000円)の電気料金が、どれくらい増えるかの試算をまとめた。

 原発を放棄し、太陽光などの再生可能エネルギーに移行した場合の負担は大きく、逆に維持すると負担は小さくなるが、同分科会は、今後、原発の安全規制が強化され、存続しても負担増になる可能性もあると指摘。秋にも最終報告をまとめる。

 試算は、エネルギー政策の議論に役立てるのが狙い。政府や大学などが公表する発電コストのほか、温室効果ガス削減の国際的取り組み、15%の節電、人口減少、原発の安全対策などにかかる費用をもとに検討した。選択肢は、大きく分けて原発の「撤退」、全発電量の約30%を原子力が占める「現状の維持」、50%まで拡大する「推進」。撤退は、全原発停止の時期によって4ケースに分けた。

 現在、稼働中の原発が定期検査を迎える来夏までに全原発が停止した場合は、火力発電に切り替えた後、温室効果ガスを減らす再生可能エネルギーの比率を高めていく。国際的な削減目標を達成するための対策が本格化する2030年には、標準家庭1か月の電気料金の上乗せは、2121円と算出した。


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コメント

政府の意見でしょ(笑)

「委員長=北沢宏一・科学技術振興機構理事長」役職からみて御用学者ではないかと思ったんですが、やはり。
http://politics2.blog137.fc2.com/blog-entry-1916.html
今の学術会議は既に天下り御用機関であり本当の学者、研究者のいるところではないんです。

やはりそうですね・・・。20年後に2121円の負担増って、学術的ではないなぁと思いましたよ。

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