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泊原発三号炉営業運転再開 

泊原発三号炉が、18日営業運転を再開した。北海道知事高橋はるみ氏が、ゴーサインを出したのだ。この運転再開の意味するところを、ダイアモンドオンラインで上杉隆氏が、述べている。こちら

高橋知事は、経産省官僚出身で、北海道電力から政治資金の提供を受け、最大の政治資金供与団体が、建設団体のようだ。彼女は、東電福島原発事故後、最初に原発運転を許可した地方自治体首長として記憶されるべきだ。

私の関心を強く引いたのは、この事実を報道するマスメディアの対応だ。NHKは夜のテレビニュースで、この事実を報道した直後に、いつものやり方で、現地の人々の意見を二つ三つ報じた。彼らの意見は、表現の違いが多少あったが、「安全を期して運転をしてもらいたい。」という内容だった。この問題のように重大な事柄で、世論が割れる問題については、通常、否定的な意見も併せて報じる。が、原発営業運転再開を肯定する意見だけであったことが目を引いた。

安全を期して運転するのは当然のことだが、原発は、機械であり、機械の故障は必ず起きる。特に、地震等の自然災害に際しては、必発と考えるべきである。東電は、福島原発の事故は、津波によるものであると推測しているが、津波よりも前に、原子炉内の配管が損傷した可能性が極めて高く、それによって一連の事故事象が進行したという、説得力のある見解もある。これは、原子炉内パラメーターの解析等で必ず決着をつけなければならない問題だ。また、原発を運転する人間のヒューマンエラーも必発である。それが重大な事故につながることは、過去の原発事故でも起きた。完全な安全などはあり得ない。

そして、ここが一番大切なことだが、重大事故から全電源停止状態になり、原子炉溶融状態になった時に、原子炉の暴走を食い止める手段がない。全電源停止状態は、福島原発の事故以前にも、東海原発でも見られたことだ。原子炉溶融にまで進行しなかったことは幸運なことだったが、福島原発は、その幸運が続かないことを示している。原子炉の暴走は、近傍への直接的な障害だけでなく、広範な環境の放射能汚染を招く。これに対する手立てはない。安全に事故を収束させることができない。福島原発は、それを如実に示してくれている。

NHKのニュースが報じた、現地の人々の意見は、現地の人々の意見を集約したものでは決してない。むしろ、NHKの報道方針に沿った意見を載せることによって、報道方針を実現しようとするものだ。NHKは、原発再開へ舵を切ったのだ。「安全に原発を運転する」のは無理だということが明らかになったのであるから、「安全に運転して」という現地の人々の声は無意味である。そうした無意味な条件のついた賛成の意見は、無条件賛成に等しい。これがNHKの報道方針でもあるのだろう。

福島や近縁地域で、人々を苦しめ、不安に陥れている、東電福島原発の事故の展望が見えない現時点で、早速原発の商業運転を開始する決定を下した官僚達、それを支持する報道機関は、大きな誤りを犯している。

コメント

8/17発表の「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋 進捗状況のポイント」には、毎時約2億ベクレルの放射性物質を新たにまき散らし続けている、という内容が書かれていました。

さらに、「これまでに既に放出された放射性物質の影響を除く」(原文のまま)とあり、これは現実の危険性を過小評価に誘導しようとする悪意のようにも思えます。実際のところ、半減期の長い核種がこのように放出され続けた場合、今後、人的な被害拡大にはならないのでしょうか?

最近、事故を起こした福島第一原発についてのセンセーショナルなニュースが以前のように報じられなくなってしまったことに加え、今回の再稼働の前例によって「原発は安定している。もう大丈夫だ。」などという誤解が生じるのではないかと心配します。

Re: タイトルなし

毎時ですか・・・年に1テラベクレルに優に達しますね。どこにまき散らしているのでしょうか。場所によっては、累積被曝線量は、うなぎのぼりになることでしょう。

空間線量をNHKが毎夕報じていますが、あれも意図的に、原発が落ち着いていると誤解させるような気がします。

事実をいろいろと掘り起こして、ネットで流してゆきたいと思います。情報を得たら、またご教示ください。

小さなお子さんのいるご家庭では、本当に心配なことだろうと思います。

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