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なんちゃってストレステスト 

原発のストレステストを行い、それで「安全性」が確認されたら、原発を再稼働するというのが、経産省の目論見のようだ。

ストレステストは、EU各国が東電福島原発事故を受けて行うことを決めたもの。地震・津波に対する対策、過酷事故に伴う問題等を検証するようだ。方法は、コンピューターによるシミュレーション。半年以上かける。各国の事業者が行い、その結果を、当該国の関係者の含まれぬ査読チームが検証する、という。

これに対しても、様々な批判がある。人為的な事故、火災、飛行機墜落、テロ、金属疲労による事故等々を考慮することになっていない。市民に十分開かれていない、といった批判である。私個人としては、コンピューターシミュレーションでどこまで危機的な状況の再現が可能なのか疑問に感じる。シミュレーションする場合に、必ず省略する変数が出てくる。そうしたシミュレーションという方法論の問題は克服できるのか。

EUのストレステストをわが国の行政が取り入れたのだが、中身はかなり違うもののようだ。経産省の外局ないし関連団体にあたる、原子力安全委員会、および原子力安全保安院が、「1週間」でスキームを作り上げ、事業者の出す結果を、同じ二者が評価する、ということのようだ。

原子力安全委員会・原子力安全保安院は、これまで原発を推進し、根拠のない原発安全神話を作り上げてきた当事者である。ストレステストで原発の安全性を否定することは、彼らのこれまでの仕事、推進してきた原発建設を否定することに他ならない。そのような自己否定を彼らがするはずがない。彼らにストレステストのスキームを作らせ、その結果を評価させるということは、原発の安全性を真摯に問い直そうという姿勢に欠けることを、行政自らが吐露していることになる。原発再稼働に向けての、儀式なのだろう。

ストレステストの一次評価の結果次第で原発再開をするようなことを、新しい経産大臣が言っていた。政治家による行政のコントロールがまるでなっていないことを、その言は意味している。十分でないという批判のあるEU版ストレステストの足元にも及ばぬ、経産省版「なんちゃってストレステスト」で原発再稼働を受け入れさせられる国民は大きな迷惑だ。

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