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地域医療再生基金は誰のために? 

被災地の地域医療再生のために、地域医療再生基金の積み増しを、厚労省は補正予算請求するという。

地域医療再生基金とは、2年前に開始された施策で、このブログでも取り上げたことがある。

3100億円を全国にばらまき、医療機器・設備・建物の購入建設費用と、医師等の人材獲得のための費用を、地方自治体に対して与える一種の交付金だ。一件100億円とか・・・竹下首相時代の故郷創生基金を思い出させる。

地域医療の窮乏化は、医療費削減と、地方から人がいなくなりつつあるのと同じ理由で、地域医療を担う人材が現場から立ち去っていることによる。それに対する、行政の対応は、地方交付金を積み増して、官僚の利権を拡大しつつ、箱ものと人材派遣事業の拡充を行うということだ。人材派遣事業とは、医師の人材派遣と、医学生へのひも付き奨学金の貸与である。

現に地域医療の現場で汗を流している人々への直接の手当ては行われない。むしろ、診療所で言えば、再診料という、そうでなくても低額の医師の技術料は削られ、代わりに24時間救急対応という現実には不可能な診療体制をとれば、高々30円程度の上乗せを診察料にするという滅茶苦茶な診療報酬改定を最近行ったばかり。この加算が、地域医療貢献加算という名称であることが笑える。

ピントがずれている。

言ってみれば、医療機関の正当な診療報酬を削り、それを官僚の利権を確保する地方交付金に回している、という構図だ。その交付金では、箱ものが作られ、官制医局もどきが作られようとしている。医療現場の人間の収入・就労条件の改善等には結びつかない。地方自治体首長と官僚たちの利権のための施策である。

これでは、震災地域の医療介護復興はおろか、地域医療の再生は望めない。


以下、引用~~~

2600億で医療介護復興 3次補正で厚労省 円高での失業者対策も
11/09/09
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 東日本大震災復興に向けた2011年度第3次補正予算に対する厚生労働省要求の全容が8日、判明した。被災地の医療機関や介護施設の復興など医療、介護、福祉の支援策2600億円を盛り込んだ。このほか、円高対策を含む雇用施策に3700億円を計上し、要求額は一般会計で6300億円となる。

 岩手、宮城、福島の被災3県の医療再生のため、地域医療再生基金を720億円積み増す。病院ごとに機能を分担して医療提供体制を強化するほか、医師、看護師の人材確保にも充てる。

 また、被災者が生活圏で医療や介護などのサービスを一体的に受けられるよう、小規模の特別養護老人ホームなど介護施設を整備するため119億円を計上する。

 地域で高齢者、障害者、生活保護受給者などを支援するNPO法人などへの補助を拡充する。仮設住宅での生活の長期化による健康状態の悪化を防ぐため、巡回保健指導などに財政支援。中長期的なメンタルケアのため「心のケアセンター(仮称)」も整備する。

 福島第1原発事故を受け、食事を通じた放射性物質の内部被ばく量の調査や作業員の健康管理などで特別会計を含め計4億円を充てる。

 雇用対策では、被災者を長期雇用する企業への助成など雇用創出支援の基金積み増しに1510億円、復興が本格化するまでの「つなぎ雇用」や円高による失業者対策に2千億円を充てる。

 被災者への職業訓練も拡充し、復興に伴って生まれる新産業への職種転換を促す。新卒者の就職支援費237億円も盛り込んだ。

 これとは別に、第3次補正予算案には、基礎年金の国庫負担を2分の1にするための措置や、B型肝炎訴訟の和解費用の基金設置などが盛り込まれることになっている。

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