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ベートーベン バイオリン協奏曲 

この音楽ほど、幸福感に包まれた音楽はない。オーケストラとバイオリンが対等に渉りあい、しばしばバイオリンは、オーケストラの奏する雄大な旋律を装飾するような立ち回りをする。が、それも大きな魅力。時に、ふっと短調になり、暗い色調を帯びるが、また暖かく雄大な曲想に戻る。短調に転調した部分は、主要な曲想・主題の暖かさ、おおらかさを強調するかのようだ。

昔、バイオリニストから伺ったところでは、ソリストとしては、この曲は、面白さがブラームスの協奏曲等に比べると、もう一つだということだった。きっと、ソリストとオーケストラが渾然一体となって、一つの音楽を作り出すように作曲されていて、ソリストの技量、ヴィルチュオージティを強調するように作られていないためだろう。

庄司紗也加が、N響と競演した演奏をBSで観た(録画してあったもの)。ノリントンの指揮。例のノンビブラート奏法での演奏だ。やはりソリストがノンビブラートでは、少し表現の幅が狭まる。やや線が細い感じがしたが、それだけにきめ細かな表情の変化を見せてくれた演奏だった。

彼女がアンコールで弾いた、バッハの無伴奏バイオリンソナタ1番のアダージオ、やはり殆どノンビブラートであったが、こちらはとても優れた演奏。バッハ等になると、ノンビブラートがむしろ合うのかもしれない。

私が昔から愛聴していたのは、ヨゼフ シゲッティの演奏。それも、彼が晩年になってからのもの。すこしぶきっちょにも聞こえるが、とても味わい深い演奏なのだ。真冬の庭の陽だまりで、夢想しているかのような気持ちにしてくれる。一般論として、音楽に「精神性」などあるのかな、という疑問も時々見かける。しかし、シゲッティの演奏は、音楽の「精神性」を直裁に聞かせてくれる。

コメント

わが家にもCDがありました! 聞いてみます。

誰の演奏でしょうか。また、聴いた感想をお聞かせくださいね。

クラウス・テンシュテットという指揮者でロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団のものです。これからiPodに落とします。今夜じっくり聞いてみますね!

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