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フォーレ ピアノトリオ 再び 

10月8日に本番を迎える、フォーレのピアノトリオ。今回は、おそらく1楽章だけ。そのために、音源を再びていねいに聴きなおした。音楽そのものと、演奏の仕方が如何に深く彫琢されたものであるかを改めて感じた。

以前、2楽章の中間部分で、韜晦さ、気難しさまたは投げやりな諧謔のようなフレーズが、ピアノに出てきて(Youtube画像4分前後のところ)、同時に弦がユニゾンで歌い上げる憧れと夢に強烈なスパイスになっていることを記した。こちら

昨夜、チェロの譜面を眺めながら、この曲を聴きなおした。2楽章、冒頭の弦の旋律をデフォルメしたそのピアノの動きが、楽章の最後で見事に静かな解決に向かっている、否解決というよりも、すべての葛藤の響きを包み込んで平和な静寂に戻る様子を聴くことができた。フォーレが最晩年に記した、この音楽、彼の晩年の境地と無関係ではあるまい。人生を思い返して、自らへの反省の思いが去来したのではあるまいか。それを解決することはすでに叶わず、ただ、人生と和解すること、それによって平静な気持ちに立ち戻ったということだったのではあるまいか。フォーレの二男による、フォーレの伝記には、当時フォーレが自分の作品はやがて忘れ去られると言っていたと記されている。音楽家として、それは自分の人生を否定することに近い思いだったはず。でも、晩年に、このトリオと弦楽四重奏曲という稀有の傑作を生みだした。その中で、人生への諦観に基づく平安を書き残したのではなかったろうか・・・。

そう考えて、フォーレをさらに理解できたような気持ちになり、気持ちが「ほっこり」としてきた。う~ん、フォーレはやはり素敵だ。


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