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年金の粉飾決算 

年金受給開始年齢の引き上げを、厚生労働省が主張し始めている。

そもそも、彼らに年金を扱う、能力・資格があるのだろうか。年金を、財政投融資や、特殊法人への投資に回し、大きな焦げ付きを生じさせてきたのは彼らだ。また、2004年小泉政権当時、年金保険料の引き上げ、年金額の引き下げをする代わりに『100年安心プラン』を打ち出した。年金額が、現役世代の50%を下回らない、今後100年間は年金財政が破たんしないことを約束する内容だった。

2009年に定期的な年金制度の見直しが行われた。そこで、『100年安心プラン』は、着実に実行されているという結論を、厚生労働省は出した。これがトンデモナイ粉飾であることを、学習院大学経済学部教授の鈴木亘氏が、ちくま新書「年金は本当にもらえるのか?」で述べている。

鈴木氏によると、2009年の財政検証では、賃金上昇率が当年は0.1%、その翌年(2010年)には3.4%に急激に上昇すると仮定し、労働力率も大幅に改善、国民年金の未納率は4割から2割に驚異的な改善をすると仮定している。さらに、運用利回りを、2004年の3.2%を大きく上回る4.1%に想定している。これらの数値は、現状を全く反映していない。年金額が現役給与額の50%を下回らないようにするという「目的」から逆算されたものではないか、と鈴木氏は結論づけている。

何故行政による、こうした粉飾決算が可能になるのかと言えば、企業の監査法人にあたるチェック機関が存在しないことが原因であると、鈴木氏は述べている。たしかに、厚生労働省が、年金を集め、運用し、給付を行い、その上に、年金行政のチェックを自らが行う、現体制では、粉飾を行うのは容易なことだろう。本来は、政治がチェックを行うべきなのだろうが、これまで年金の運用等によって生まれる権益に政治家自身が与ってきたこと、さらに強大で強固な官僚組織にメスを入れるには、1年そこそこで交代する大臣はあまりに非力であったこと等で、チェック機構足りえなかったのだろう。

もうすぐ、年金の準備金も減少し始める。厚生労働省は、それが枯渇することはないと言っているが、それは大嘘だ。この準備金が枯渇しないうちに、年金制度の改革、それに年金の運用主体と別に、官僚以外からなる監査機構を作り出すことが急務のはずだ。現在も優位にある共済年金を、厚生年金や、国民年金と一本化すること、官僚の年金行政を監視し、年金財政の客観的な評価を行う第三者組織を作るべきだ。

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