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幕臣達が日本の自立を守ったという歴史的事実 

岩波新書「日本の近現代史をどう見るか」(岩波新書編集部編)に、面白い視点で、幕末期の欧米への対応について書かれた論考があった。

米国外交官ハリスと、幕府が締結した、日米修好通商条約は、一方的に米国に有利な不平等条約であるとの評価が一般的だが、実際のところはそうではなかった、というのだ。圧倒的な軍事力を背景に強硬に、自由交易を迫る米国に対して、交渉に当たった時の幕臣達はほかの国々の状況を調べ、粘り強く、譲歩できぬところ、例えば、外国人商人が国内を自由に移動すること等をはねつけた、ということだ。その結果、日本の自立は守られた。我々は、ともすると、欧米の歴史観に流され、時の幕府とわが国を半未開の存在と捉え、時の幕臣達の努力に目を向けることをしない。欧米中心の歴史観から、周辺部に追いやられてきたアジアの視点からの歴史観に我々はよって立つべきなのではないかと、著者の井上勝生北大名誉教授は述べている。

これを読んで思い起こしたのが、TPP交渉における我が国政府・官僚の対応だ。わが国の自立を守ることをどこまで彼らは考えているのだろうか。幕末の幕臣達の知恵と根気と、それに何よりもわが国を愛する気概があるのだろうか・・・。野田首相は、国会答弁で、TPPのISD条項を知らないと、しゃあしゃあと述べた。これが事実なら、首相を務める資格はないし、嘘を平気でつくとしたら、なぜ国民を欺いてまでTPPに突き進むのか、明らかにする責任がある。食糧と医療は、国民の安全そのものにかかわる。それが脅かされようとしている事態なのだ。国民への愛情と責任が、彼らには問われている。

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