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ネガティブな動機付け 

Yosyanさんのブログ、本日の内容を読んで、なるほどと納得した。小児科・産科・救急勤務医の交代勤務制導入促進策として、その制度を導入しなければ、「加算」をできないようにする、という行政の方針だ、というのだ。

医療現場を何らかの方向にむかせるために、ネガティブは動機付けを行う、という手法である。近年は、診療報酬上この手法が頻繁に用いられてきた。24時間救急患者対応をしなければ、再診料を下げるとか、精神科外来で一定時間診察しなければ加算が取れないとか、だ。次回の改定では、精神科診療所が24時間患者対応をしなければ、加算を大幅に減らすといった策が検討されていると聞く。一人医師が開業している施設で、24時間対応させるなど、滅茶苦茶である。要するに、これは大幅に診療報酬を減らすことに他ならない。その行政の出す表向きのモットーは、『地域医療の確保』である。何という矛盾、皮肉。

Yosyanさんも指摘されている通り、上記の交代勤務制の導入促進策は、大病院しか対応できない。さらに、小児科・救急等は不採算である。とすると、地域医療で何とか小児科・救急を担ってきた医療機関は、そうした科から撤退することになるだろう。そして、大都会の大病院だけに小児科・救急の医師が集まることになる。地域医療のさらなる崩壊が進む。

これまで行われたネガティブな動機付けは、医療現場の士気を落とした。診療報酬減収の多寡よりももっと大きな問題を残す。こうして落ちた士気は、診療報酬を戻せば戻るものではない。こうした手法で医療現場を動かそうという厚労省のやり方は、地域医療を積極的に破壊する。

コメント

費用が不要な点がなかなかで

加算には財源問題が複雑に絡みつきますが、加算のハードルをあげて認めない「減点」はロハでお手軽にできます。

それと、これで撤退するところが増えたら、条件を満たす事ができない医療機関が悪いと言う強弁が「勤務医の待遇改善」の錦の御旗と共に成立するとお考えになられているんでしょう。

もう一つ、後送病院が確保できない地域は新規開業も忌避されます。すべて承知の政策でしょうから、ため息です。

仰れる通りですね。私は、近々リタイアする積りなので、現役の方には申し訳ないのですが、このような施策にはあきれるばかりで、あまりカリカリしなくなっています。が、現役を続けなければならない開業医の方々にあっては大変な時代になったものだとつくづく思います。

このような施策を続けていて、地域医療がどのようになって行くのかを、官僚達は考えていない、または責任を取るつもりがないように思えます。無秩序の医師増員等も同じですね。この結果がどのような状況をもたらすか、先の見通しを立てていません。

現役の方々には、ご苦労様と申し上げることしかできません。でも、行く末はきちんと見届けたいと思っています。

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