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「実効性の高い情報を収集、提供」 

タブレット端末を使って、救急患者受け入れ可能な医療機関の検索を行うことに、栃木県ではしたらしい。

これまでとの変更点は

○全医療機関に対して一斉に入院要請を行える

○空きベッド情報を、問い合わせた救急隊員自身が打ち込める

ことらしい。

前者は、同じ説明を異なる医療機関に繰り返す手間が省けるということなのだろう。

後者は、空きベッド情報の病院側の更新が少ないので、救急隊の方で得た情報をアップし、他の救急隊に利用してもらおうということなのか。

疑問点は、空きベッドが、救急受入れができるかどうかの唯一、または重要なポイントとされている点だ。現場の感覚からすると、それはずれている。空きベッドは、しょっちゅう変化するし、また空きベッドがあったところで、救急担当医師の手がふさがっていることが多いのだ。救急で入院させた患者、または入院中の重症患者に手が離せないことは日常茶飯事。テレビドラマ「ER」で、急変した患者の容体が良い方向であれ、悪い方向であれ、すぐに決着がつくのを見慣れた方は、救急担当医師が手が離せず、次の救急患者に対応できぬことを理解しがたいのかもしれない。マンパワーが極端に減った夜間救急時間帯での、救急対応のレートリミッティングファクターは、救急対応する医師、スタッフの数・能力だ。この基本的なところを抑えないで、タブレット端末を救急隊員が弄ったところで状況は改善しない。

空きベッド情報の更新を救急隊員にやらせるという発想は、このシステム自体が自己目的化していることを意味するように思える。

栃木県の某医科大学で救急担当をしばらくやっていたころを思い起こしながら、こんなことを考えていた。あれから、マンパワー問題が劇的に改善したのだろうか・・・そんなことはなさそうだ。

以下、引用~~~

救急搬送先一斉に要請…栃木
12/03/13
記事:読売新聞
提供:読売新聞

タブレット端末救急隊員に 4月から照会さらに迅速化

 救急搬送時に医療機関の受け入れ態勢を救急隊員がインターネットで照会する「栃木県救急医療情報システム」に「タブレット型端末」を導入した新システムが4月から運用されるのを前に12日、県庁で消防隊員向けの訓練が行われた。

 複数の医療機関へ同時に受け入れ要請をする機能などを追加し、受け入れ可能な病院検索のスピードアップを狙う。

 タブレット型端末では、救急隊員が患者の性別や意識レベルなどを画面に表示された選択肢から選んで入力。この情報を医療機関がインターネット上で確認でき、隊員が複数の医療機関に問い合わせる際、患者の状況を説明する時間と手間を省くことができる。

 現場滞在時間が30分を超えた場合などに、複数の医療機関に一斉に患者の受け入れを要請する機能も追加。医療機関のパソコンなどに通知が届くと、気づくまでアラーム音が鳴り続ける仕組みになっている。

 12日の訓練には県内の全13消防本部から105人が参加。男子中学生が心肺停止になったという想定で患者情報を入力、医療機関に受け入れが可能かどうかを実際に問い合わせる訓練を行った。参加した救急隊員らは、「初めてのことで、入力や病院とのやりとりに時間がかかったが、操作やシステムを理解できれば今までよりも迅速に対応できると思う」と話していた。

 受け入れ側の医療機関は県内で72か所。県は、昼と夜の2回、受け入れ可能な診療科ごとにベッドの空き状況を入力するように求めてきたが、当直で医師が減る夜間の情報が更新されないことなどが多かった。2010年度から情報の入力頻度を上げるため、医療機関の受け入れ態勢について問い合わせを行った救急隊員も入力出来るように変更。一日の平均入力回数が0・83回(09年度)から1・22回(10年度)に増加した。土日祝日は依然、0・90回と低かった。

 タブレット型端末の導入に先立ち、3月から病床数の入力を省くなど医療機関の入力項目の整理が行われた。入力者のクリック数は最大で78回から15回まで減少し、時間短縮が可能となった。医師の勤務体制についても事前登録が出来るようになり、昼夜の受け入れ態勢は自動更新できる。県は、「実効性の高い情報を収集、提供していきたい」と力を込める。

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