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市場原理主義の罪過 

過日、とあるテレビ番組で、竹中平蔵氏がコメンテーターというか、討論者として登場していた。ハーバード大学の教授が、司会を務め、社会問題を議論する番組だ。テーマは、「所得税増税」・「消費税増税」いずれが好ましいか、正しいかという問題。その問題は置いておいて、竹中(以下敬称略)が、どのような発言をするかに耳をそばだてた。

発言を求められ、「社会保障を税金で賄うとすれば、やはり所得税でしょうね・・。」と彼は述べた。本音は、社会保障は、各人の自己責任で得るべきであり、税金、特に所得税を累進課税するなどもってのほか、ということだったのではあるまいか。でも、議論の流れの中とはいえ、このように所得税増税を首肯する発言をするとは驚きだった。良く言うものだ、というのが正直な感想である。

小泉構造改革で、日本の社会・経済がどのような痛手を負ったかは、これからさらに明らかになって行くことだろう。竹中のような人物は、その責任を負うべきだと思う。少なくとも、小泉構造改革で実行したことが、理論的にも、実務上でも誤りであったと認めるべきなのだ。

今朝、21メガが昼近くなってから北米西海岸に良く開け、連続して知り合いの何人かにあった。どうもクラスターに私のコールがアップされたためだったようだが・・・。1980年来の友人が、シアトルでのこの夏の集まりにこれないかもしれないと浮かぬ顔で(見えるわけではないが)言ってきた。奥様の健康問題が生じ、手術を受けねばならないとのこと。彼女が入っている保険が、その手術をカバーしていないので、躊躇している由。Mayoクリニックで診察を受け、内視鏡的手術で済ませられないか検討してもらっているところだとのことだ。内視鏡手術であれば、外来通院だけで済むのだが、と。10日、2週間の入院を要する手術になると、膨大な医療費が彼らに負わされるのだろう。個人破産の主要な理由は、病気という社会なのだ。

米国の国民の4千万人が、医療保険に入っておらず、さらに2千万人の保険が不十分で、重病にかかると保険が効かなくなってしまう、ということらしい。この友人の奥様もその一人なのだろう。TPPでは、米国は、日本に混合診療導入を求めぬと言っているらしいが、TPPを進める米国内の主要勢力は、保険会社である。TPPが成立したあとにも、医療保険を解禁すること、そして公的保険が、その参入の非関税障壁になっていると主張することは明白なことだ。農業分野でも、日本型の小規模農業は壊滅する可能性が高い。NAFTAでメキシコ等が被った国内農業の壊滅的打撃について我々は良く知る必要がある。医療も同じだ。

金の切れ目が命の切れ目という社会が、すぐそこまでやって来ている。

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