FC2ブログ

「誤った」データに基づく消費税増税案 

リタイアしてもさほど自由時間はないのだが、様々な用事を自宅で行いながら、ラジオ・テレビの国会中継に耳を傾けた。税と社会保障の一体改革について、自民党の石井みどり議員が質問をしていた。

彼女の質問は、認知症の高齢者を地域で包括的にケアしてゆく体制を作るというが、その基本になる、認知症の人々の数をどのように推測しているのかという問題だった。

厚労省の試算は、平成15年度の介護保険に関わるデータであり、筑波大の研究者による最近のデータと比べて、認知症人口を「半分」程度にしか推定していない、とのことだった。介護保険での調査では、身体機能を観て、認知症を十分把握していないのと、高齢化がこの9年間の間に進んでいるために、こうしたギャップがあるのではないか、というのが石井議員の論点だった。

厚労大臣・総理大臣も、この指摘をあっさり認めていた。新たに調査を進めているらしい。石井議員からも突っ込まれていたが、政策立案と、それの基になるデータの収集の順序が逆だ。これで良いのだろうか。石井議員の指摘する通り、政策立案はまず最も信頼の置けるデータに基づかなくてはならないはずだ。楽観的に見積もったデータに基づく政策は、すでに最初から破綻しているに等しい。

その最近の研究では、認知症は、高齢者の15%程度に見られる問題らしい。今後の介護・医療の領域では、最も深刻な社会問題になる可能性が高い(というか、すでにそうなっている)。にも拘わらず、現実に立脚しないデータを基に医療介護の施策を取りまとめ、その財源として、消費税を増税するという政府・行政の論理は、既に破綻しているのだ。

こうまでして、消費税増税を急ぐには何が背後にあるのだろうか。

行政は、この認知症の人口に占める割合を低く見積もっておき、地域で包括してケアするシステムを一応立ち上げ、結果として財源が不足する、そこで再び更なる増税を国民に訴えるというシナリオを描いているのではないだろうか。いわば、10%への増税は、さらなる増税へのステップに過ぎないということだ。

また、増税することによって、財務省を中心とした行政が利権を拡大することも事実。国家財政が酷い赤字の状態であり、それを正す必要はあるだろう。だが、特別会計という陽の目をみない国家財政の内容を詳細に国民に示し、それに伴い行政改革を進めることが、増税と同時に必要なのではないだろうか。

こうしたいい加減なデータに基づき政策立案する行政の本当の意図を明らかにすべきだ。

この政府・行政への不信があるため、消費税増税をそのまま受け入れがたい。行政の出すデータが恣意的に操作されていることを、私は、医療分野でこれでもかというまでに見せつけられてきた。少なくとも、私は、こうしたいい加減なデータに基づく増税案をすぐに支持はできない。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/2524-4368e817