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新人医員 

勤務医としての初出勤。自分の職場を閉じる前から、病院での非常勤もやってみたいと考えていて、たまたま近傍(といっても車で1時間ちょっとかかるのだが)で小児科の非常勤を募集している病院があることを知り、そこに応募してみたのだった。事務長がわざわざ前の職場まで面談に来て下さった。感じの良い方だった。ただ、やはり車で1時間ちょっとかかることと、閉院前後での猛烈な忙しさのために、お断りした。

で、リタイア後1か月して、少し余裕ができ、毎日を草むしりと料理と無線とチェロ(笑)で過ごすことに飽きた(もっとも、これまでの仕事場にも一日非常勤で行っているのだが、そちらはこれまでの仕事の延長みたいなもの)ので、一旦お断りした病院だったが、行かせて頂けるか尋ねてみた。すると快諾をくださり、昨日の初出勤となったわけだ。経済的な理由よりも、自分がこれまで培ってきた技術・知見を、患者さんのために生かしたいという気持ちから、この就職を決めた。本当は、福島にボランティアに行きたいところなのだが、体力的な問題と、あちらでも永続して勤務する医師を求めている様子なので、今のところ断念。こちらはまた機会を見つけてみたい。

病院での仕事は、ふた昔前に経験したことがあるだけなので、大いに緊張した。200床前後の中規模の病院で、かなり大手のフランチャイズ化された病院の一つになるらしい。ご覧の通りの立派な外観。内部もホールや、廊下が広々している。消防法のために昔よりも広い廊下にしたらしい。まだ出来て間もないこともあり、スタッフも若い方が多いようだ(というか、私が老化しただけか?)。タイムカードまであるのに驚いた。小児科は、常勤の若い医師が一人いるが、近々お辞めになるらしい。どこの病院でも同じかもしれないが、小児科は不採算部門であり、患者数もあまり多くなさそう。初めて使うオーダリングシステムも、事務の方が午前中つきっきりで教えてくださり、午後には何とか一人で打ち込めるようになった。来春には、電子カルテ化されるらしい。

鼻汁スメアの検査等、これまで行われていなかった検査等にもすぐ対応してくださり、フレキシブルな対応ぶりに感心。院内処方をまだ行っている。事務長に聞くと、院外処方にすると患者負担が増えることを経営陣が心配しているからだ、とのことだった。院内処方の経営的な不利さを考えると、なかなかできることではない。小児科のための在庫薬の数は多くないが、まぁ、必要十分だろう。やはりジェネリックが多い。特に、気管支ぜんそくで用いる交感神経刺激薬の貼付剤が、評判の芳しからぬジェネリックであるのが残念だった。これは、この病院連合全体で仕入れているものなので、変更不可らしい。新たに導入してもらいたい薬は、手続きをすれば大体入れてもらえるらしい。

非常勤の小児科医を雇う病院の目的の一つは、予防接種を行ってもらうことらしい。最近大幅に増えた予防接種を、こなすためには、複数同時接種が必須になるようだ。常勤医の方に伺うと、これまでは一度に一種類だったらしい。同時接種の予定を立てるようにして進めなければならないのだろう。

この病院は、外科系診療・在宅医療に力を入れているらしく、恐らくそれで経営が成り立っているのだろう。それで、不採算の小児科も存続しているというところなのだろう。小児科は患者数が多くなく、一人当たりにかけられる時間が長いので、ていねいに診察・説明をすることができた。小児科では、何でも「風邪」ですまし、出す薬といえば、鎮咳剤・抗ヒスタミン剤・去痰剤の組み合わせに、時々抗生物質というステレオタイプなものになっている気配があり、これは20年前と変わっていないなと妙な感慨を抱いた。所謂風邪症候群には、様々な病態と病因があることが見過ごされているような気がする・・・と、大風呂敷を広げたが、他のスタッフの邪魔にならぬ程度に、患者第一での診療を心がけてゆく積りだ。何時辞めても良いという気持ちで、やれるところまで・・・。

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