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四号炉の危機 

今朝のニュースで、東電福島第一原発四号炉の崩壊しかかった建屋が、さらに傾きを増したと報道されていた。「建築基準法」に照らして、安全な範囲にあるので、大丈夫というのが、東電の説明らしい。あれだけの地震に被災し、さらに三号炉の水素爆発で建屋の多くの部分が吹っ飛ぶ被害を受けた状態にある四号炉である。一方、建築基準法は、正常な構造・強度の建物に関する基準のはずだ。どうして「建築基準法」が四号炉の安全の基準になるのだろうか。4階のプールには、1500本超の核燃料が保管され、内1300本超は、特に危険な使用済み核燃料である。プール内には、瓦礫も相当落ちているらしい。

建屋が崩壊し、それらの核燃料が、地面に散逸することになれば、下記のような事態が想定されるようだ。

1)容易に人が近づけなくなり、甚大な放射能の大気・地下水・海水汚染が、進む。四号炉プール内の使用済み核燃料による汚染は、広島原発の数千倍、原発三基分以上になる。

2)冷却ができなくなり、再臨界が始まる可能性もある。再臨界では、強烈な熱エネルギーと新たな放射性物質の生成が始まる。核爆発に至ることはないのかもしれないが、再臨界に至ると、さらに放射能・熱による被害が生じる。

3)四号機以外の原子炉も、コントロール不能となり、それらも水素爆発や、再臨界を起こす可能性が高い。東電福島第一原発全体の崩壊・爆発である。近くにある同第二原発・女川原発も、かなりの影響を受ける可能性がある。

4)これらすべての原子炉を停止し、冷却させる作業は、殆ど不可能になる。

ドイツの放送局ZDFが、報道したタイトルは、四号炉がハルマゲドンのカギだというのだ。まさに、わが国と、世界にとって未曾有な放射能汚染がさらに拡大するかどうかの瀬戸際にある。

まず行うべきは、

1)四号炉の現状の評価を、東電や原発行政に関与してきた組織以外の第三者に大至急行わせること。

2)四号炉プールを、構造的に支え、保持する強化策を大至急打つこと。

3)四号炉プール内核燃料の取り出し方法を、国内外に援助を求めて策定し、大至急実行すること。

今年1月には、野田首相は、この原発が冷温停止状態に入ったとして、収束の方向に向かっていることを印象づける発表を行った。東電も、ことあるごとに、問題はないと繰り返すばかりである。この原発事故があたかも落ち着いているかのような見方が広まることが、彼らの利益になるのだ。

しかし、この四号炉を初めとして、決して収束の道筋は見えていない。原発利害関係者以外の組織に、現状の評価をしてもらい、困難なことはよく分かるが、適切な方策を打つことが、今すぐに必要なことなのだろう。この原発事故で、これまでのシステム・発想で物事に対処することはできないことが明らかになった。新たな対処をすぐに始めなければならない。

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