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異様な一画 

先日、ある証明書を取りに、私の仕事場のあった市の合同庁舎に出かけた。以前にも、その近辺の威容を紹介したことがある。前回は、夜間に出かけてびっくりしたのだった。今回は、日中改めてそこに出かけて、その近辺の建物(市営の美術館(?)、地銀支店、それにこの合同庁舎)のある一画が、他の街並みから浮き上がっているのを改めて目の当たりにした。

三つの豪華な建物は、駅の北側に位置し、駅から歩いて2,3分の一級地にある。不思議なことに、この一画だけが、道路幅が拡張されており、街路灯などもいかにも手の込んだものがしつらえてある。合同庁舎は、5階建ての瀟洒なビルで、全面ガラス張りである。ビルの前には、縦横10から20mはあると思える広いスペース。そこもブロックで舗装されている。が、単なる飾りのスペースで駐車には用いられていない。裏には数十台駐車できる広い駐車場。周囲には、こぎれいな植木が植えられている。合同庁舎内もゆったりとしたスペースが確保され、クッションの効いた訪問者用の椅子がきれいに並べられている。全面ガラス張りの窓から、穏やかな陽の光が射しこんでいる。平日日中(しか仕事をしていないのだろうが)のせいか、訪問者は二、三人しかいない。何かちょっとしたホテルのラウンジの佇まいである。

いや、この建物・設備が、住民サービスのために作られたのだろうから、本来、何も文句を言う筋合いはない・・・のだが、この建物群の一ブロック先に目をやると、古い民家や、商店が並んでいる。立ち並ぶ零細規模の商店の7、8割はシャッターを下ろしており、商売をしていない。民家は、庭のない古びたものが多く、一軒当りの敷地もかなり狭いようだ・・・恐らく、一軒当たり20、30坪の家が多そうだ。そして、そこを走る道路は両側に電柱が走り、狭いことこの上ない。合同庁舎の一画のように、将来は街の区画整理と街づくりをするのかとも思ったが、前回夜間訪れたときと何ら変わりはない。夕張市並みの財政状況という当市に、そうした街の改造は無理なのだろう。

はっきり言って、合同庁舎の建物は、街並みから浮き上がっている。当市の経済状況を無視して、行政機関が自らに奢った建物としか見えない。帰りに街並みを改めて眺めながら帰ってきたが、元気そうなのは、少数のファーストフード店と葬儀屋だけだ。葬儀屋の数が以前の2、3倍になっているのではないだろうか。ほかの地域経済を担うはずの店舗は、上記のとおり、閉店している。街の通りに人通りは殆どない。

この見方を一般化するつもりもなければ、定量化したデータに基づくものでもない。でも、行政がやたらに肥大化して、そこで働く人々は身分も安定し大企業並みの給与を得、さらに年金でも優遇されている。官僚の上層部は、さらに恵まれた状態なのだろう。官僚機構が、民主主義体制を維持する上で必須なのはわかるが、官僚は、他のセクターと比べて、優遇されており、いかにもバランスが悪い。また、官僚機構の自己目的化した動きを監視し、適正化するシステムがない。このままで行くと、国民は滅び、官僚機構だけが生き残る社会が到来するのではなかろうか。

てなことを考えながら、街中の道をのんびり走って帰って来たのだった。

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