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メディカルスクールが、医療危機を救うか? 

今朝の新しく取り始めたローカル紙朝刊に、医療問題について二つの記事が掲載されていた。

一つは、この近傍にある医療系大学の学長の主張だ。彼は、もと厚生労働省の官僚だったらしく、一県一医大構想で医師を増やしたが、医療費の増加と医師数が比例すると考えるようになり、医師数を抑制するようになった。しかし、医師が不足する今、メディカルスクールを創設してはどうか。4年制大学を卒業した人間に医学専門教育を施す学校を作れば、医師を増やすことが出来る、という主張である。

メディカルスクールそのものは、考慮されても良いのかもしれないが、この発想は、二つの点で大きく間違えている。

医師数が増えると、比例して、医療費が増えるという官僚の描いてきたドグマが、根本的に間違っている(と、この論者は、一応認めている)と、医療経済学的に大間違いであり、その後の医師数の抑制策を取り続けてきた、官僚の責任をまず明確にし、その反省の上に立って議論してもらわないといけない。この論者は、そこを極めて曖昧にしている。

現在の医師不足は、医師数の絶対的な不足もあるが、リスクが多く、過重労働の地域医療現場から医師が立ち去っていることが本態なのだ。その現実を見据えて、対策を打つのでなければ、根本的な対策とは言えない。現場の医師が抱えている問題、過重労働・それに見合わぬ収入・訴訟リスクといった問題に何故目を向けないのか。

恐らく、この医療系大学(医学部を擁していない)の学長は、自らの大学にメディカルスクールを付設することを考えているのではないかと思われる。学長ともなれば、もう少し全体を俯瞰し、問題の本質に迫って欲しいものだ。厚生労働省官僚出身であれば尚更のことだ。この医療危機を、自らの利益になるように利用しようと考えているとしたら、その罪科は大きい。

もう一つ、医療「過誤」訴訟和解の報道があったのだが・・・また機会を改めて・・・憂鬱な日曜の朝だ。

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