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cwの世界に入るための方法 

「交信をする際の小さな希望」という記事に対して、匿名のコメントが、私だけに読める形で寄せられていた。匿名氏は、こう仰る・・・

こうした要求が、CWのハードルを上げて、ニューカマーを遠ざけていることに気が付かないのかね(原文のまま)」

ここで、「こうした要求」と匿名氏が書いていることは、私の記事内容からすると、この二点だろう。後で詳述する通り、これは要求等と言った大上段に構えたことではなく、対応が可能なCWオペに対するさ「さやかな希望」なのだ。その点、まずは誤解されている。

1)JCC/Gナンバーを、QTHの代わりに送るのは止めてもらいたい。QTHそのものを送ってもらいたい。

2)リグ・アンテナの紹介をして頂きたい。

ということだ。

この小論の意図が、ニューカマーへの配慮を念頭に置いたものではないのは、繰り返し指摘しておく。ハードル云々と仰っている時点で、ピントを外している。が、実際のところ、これらの論旨が、果してCWのハードルを上げているだろうか。

少なくとも、1)は、CW交信のむずかしさとは全く関係しない。JCC/Gリストを手元に置かぬ私としては、数字列を送られても、当惑するばかりだ。ニューカマーにとっては、数字列で送る方が、文字そのままで送るよりも容易なのだろうか。どう考えても、そうは思えない。私が念頭に置いているのは、北米の局についても同時に記している通り、JCC/Gチェーサーの早い送信である。

2)に関しては、確かに、CW交信を始めたばかりの方にとっては、ちょっとしたハードルかもしれない。それが無理な方には、要求などしない。リグ・アンテナの紹介ができる技量のある方に希望するということだ。交信時に交換するリポートが、CONDXのみならずお互いのリグ・アンテナによって決まることは、ご理解いただけることと思う。交信時に相手がどのような設備を使っているのかは、大きな関心事であるはずだ。その情報をお互いに交換できるのであれば、ラバスタで終わらず、交換した方が、より意義深い交信ができるだろう、ということだ。ここでも、念頭にあるのは、通常の交信が可能な方々である。

この記事では、ニューカマーがCWの世界に入りやすくするためにどうしたら良いのか、ということを論じているわけではない。このコメントを下さった匿名氏は、きっとそうしたことを常に考えておられる、ニューカマーに優しい後輩思いの方なのかもしれない。または、CWの世界にご自身が入りたいのだが、入れないという壁に直面している方なのかもしれない。繰り返すが、あの記事は、ニューカマーを念頭に置いて書いたものではない。如何にしたらニューカマーがCWの世界に入りやすくなるか、は別な問題だ。そこをごっちゃにしている。

問題の小論から離れて、ニューカマーがCWに入りやすくする(入りやすくなる)ための方法は何か、という問題についての私の考えを端的に記そう。

バンドをワッチすることだ。平常の交信を受信する練習を積むことだ。

この一言に尽きる。符号を覚えただけで、すぐに運用を始めるから、誰それのキーイングは取りづらい、交信でカンペに書いてないようなことを要求する、などと不満を述べ始める方が出現する。ニューカマーの方を相手にするときには、ゆっくり分かりやすい符号で送信するし、定型的な内容しか送らない、というのは、先達の義務だろう。しかし、その義務を果たしてもらえるのを当然の権利であるかのように、ニューカマーの方が要求するのは行き過ぎだ。車の運転を始めたばかりの時に、自分の速度に合わせて、周囲の車に走ってもらいたいと言うのと同じだ。楽器で合奏する際に、自分のテンポに合わせて演奏すべきだと主張するのに似ている。ニューカマーの指導プログラムの世界では、通じる要求かもしれないが、一般的なCW交信の世界では通じない。むしろ、そうした乱暴な要求が認められて当然だと考える「甘え」が、以下に述べる、「できない状態」をしばらく続ける訓練に耐えることを難しくする。その「甘え」が、CWの世界に本当に足を踏み入れる大きな障害になっている。

CW交信が、自在にできるようになる簡便な方法などない。それを期待するなら、キーをとっとと捨てて、デジタルモード等他のモードに移行すべきだ。バンドをしっかりワッチし続けること。そこで行われる交信の内容に喰らいついて行くことが、必要なのだ。そうすることによって、交信に何が必要なのか、どのような手順を踏むべきなのかが分かってくるはずだ。または、分からないことがあれば、先輩に尋ねることも良いだろう。受信しても「理解できない」という何とも居心地の悪いストレスフルな状態が、ある程度続く。その状態のときに、CW受信技能が、永続的な記憶になって脳に残るプロセスが進行する。その状態を越えたところで、ある日、ぱっと目の前が開けてくるのだ。実際の交信をワッチし続けることで、CW運用の仕方等が自然に身についてくる。そうした手間のかかる訓練を経ないと、何十年にもわたってCWを楽しみ続けることは到底できない。

ニューカマーを遠ざけている積りは毛頭ない。が、匿名氏の念頭にあるニューカマー、または匿名氏自身がこの基本的な点を誤解しているのではないだろうか。そして、その誤解は、ニューカマーであることの甘えに由来していることにお気づきでないように思える。是非その点を考えてみて頂きたい。

普段言いにくいなと思っていたことを、おかげで吐き出すことができて、すっきりした気持ちだ。匿名氏には、引き続き建設的なコメントをコメント欄に記して頂きたい。

コメント

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Re: こんにちは

xさん

おはようございます。頂戴した言葉で力づけられます。今後ともよろしくお願いいたします。

お空でもお会いしましょう。

CWの交信ないよう

初心者からの最近のCWバンドについての意見です。
CWの訓練のために7MHZ、14MHzをよく聞いていますが、RST交換だけのQSOが多いのに呆れています。まともなQSOを探すのに多大な時間を費やすことになります。これは多分、昔の環境と大きく違うところでしょう。恐らく、バンドを聞くよりも、PCなどで自分で、受信訓練をした方が早く上達出来るのではないかと最近は考えています。
こう言う私はCWの訓練を始めてから、途中で1年抜けましたが、5年になります。まだ1度も送信はしていませんが、straight keyの練習は、3年間の20WPMの練習のあと塊として語を捉えられるようになってから始めましたので、相乗効果で受信に役立っているようです。もう少し確実に取れるようになってから、出るつもりですが。


CWに王道無し

Shinさんの仰る通りだと思います。 CWでコミュニケーションを出来る様になるにはある程度の「訓練」がどうしても必要です。 ただこれを文字通りの「訓練」と思うか、それとも「楽しみ」と思うのかで随分違ってくるのでしょう。 私の場合はモールス符号がとにかく好きなので、楽しんで「訓練」しています。

舘野さん

PCによるトレーニングをしたことがないので、経験的に何もコメントをすることはできないのですが、想像するにそのメリットは、手軽であること、繰り返しできさらに「正解」を知ることができることでしょうか。デメリットとしては、実際の交信とのギャップが大きい(実際には、混信やら相手の打ち間違いやらがある)、運用のスキルを上げる上で殆ど役立たない、実際の交信に触れる楽しみがない、といったことでしょう。後は、各々の方法で実際にどれだけ成果を挙げておられる方がいるか、ということが、各自にとって各々の方法の優劣を判断する決め手になるでしょう。

Mukaiさん

貴兄とはスタンスが似ていますね。お互い、その方向で楽しんでまいりましょう。最近あまり聞こえないようですが、またお目にかかりましょうね。KWにデッカイビームを上げると、activityががたっと落ちる方が結構いることを知っております。そのような設備は、リタイアした後の楽しみに・・・。

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Re: 技術を身につけるということ。

tさん

コメントをありがとうございます。私は、他人を指導するなんてことはできませんが、確かに、ビギナーの方に熱意がないと何も始まりませんね。

>数文字のQTHでもJCC番号で送れば電子ログが所在地を表示してくれます

なるほど、こういうことだったのですね。じゃあ、あのJCC/GコードをせっせとPCに打ち込んで、交信終了になるわけですね。あの風習が広がっている理由がようやく分かりました。

また、お立ち寄りください。

電子ログ

こんにちは.
先日はノイズの激しい中,5ワットを拾っていただき,ありがとうございました.

>電子ログが所在地を表示
それどころか,コールサインを打ち込むと,ネットに繋がっていれば総務省の免許情報から検索されて,免許の常置場所などが自動で表示されます.移動運用や,設置場所変更申請などのタイムラグがなければ,JCCナンバーの交換すら不要な感じです.

また,コールサインをハムログに打ち込むと,相手がハムログ登録ユーザーかどうかがわかるので,登録ユーザーならJCCナンバー可と考えます.違えば QTH を送ります.
でも,最近は,QTH をローマ字で打つのも味があって好きなので,相手がJCCを打ってきても確認するときはJCCではなく QTH を打ち直します.

1年前はコールサインを取るのがやっとでしたが,最近12wpmくらいなら普通の欧文交信ができるようなってきました.
練習ソフトは,機械が相手なので,聞き取れなくてあきらめても平気です.それに比べて,相手のある実際の交信は,あきらめるわけにいかず,その緊張感は別物だと感じています.そうした脳の刺激が上達につながると思い,599BKでもなんでも,毎日電波を出して交信するようにしています.
HFはRSTの交換のみの交信ばかりですが,自分の訓練のためになにかちょっと追加したりするようにしています.もし反応したら,さらに,こちらからできるだけ,いろんなことを打って,「普通の交信に巻き込もう」と.
普通の交信を増やすには自分から普通の交信を増やすしか無いと思っています.無視されることが多いですが,それも自分の鍛錬.

Re: 電子ログ

いや、良く来ていましたよ。情報をいろいろとありがとうございます。あの599BKスタイル交信が、ますます機械化されたものであることがよく分かりました。

外野から

ブログ主さんこんにちは。
以下、匿名氏の意見に対する私の感想です。

匿名氏の正確な意図はわかりかねますが、市郡ナンバーは自分で調べれば判るからコンテスト以外はやり取り不要、リグとアンテナのやり取りで交信の難易度が増すとは意味不明です。
特にリグとアンテナの紹介はラバースタンプQSOの雛形に入っているでしょう。
これすらできない人は電波を出さないほうがいいのでは?と思います。
私はCWも英語もド下手でしたが、さすがにこれくらいは初歩の段階でできるようになりました。
私の認識では受信訓練してラバースタンプQSO程度は出来る、ワッチその他の情報収集からバンドの状況を把握する、これくらいのことを最低限してからオンエアーするものだと思うのですが最近は違うのでしょうか?
アマチュア無線を現在運用していない自分からすると、たとえニューカマーと言えどこの程度のことが出来ない人に電波を発射してほしくないですね。いくらEMC対策技術が向上したといっても電子機器が身の回りにあふれる現在、不適切なアマチュア無線設備の使用は一般人に多大の迷惑を掛けます。電波を出す以上、ニューカマーもOMも無く、交信技術、無線設備取扱技術とも十分な訓練、研鑽を積んでほしいです。それがニューカマーを遠ざけるのならそれでいいと思います。アマチュア無線は技術がないと周りに迷惑を掛けかねない趣味です。外野である一般人からすると安直に電波を発射されないほうが迷惑を被る恐れがないからかえってその方が望ましいです。

追伸

最近はニューカマーの練習相手っていないんですかね?
私が始めた頃はあきれるほど遅いWのノビス局とか絶対ラバースタンプから外れないUゾーン局とか練習相手には事欠かなかったんですが・・・。
CW運用の動機が貧弱な設備でDXをやりたいから必要に迫られて仕方なく、と言う不純な(笑)ものだった自分からすると、今時CWを始めようなんて人は私より数段志が高いだろうから今回の話題の内容程度では障壁にならないように感じるのですが・・・。

Re: 外野から

元YMさん

仰られることが正論ですね。その通りだと思います。最近のビギナーは、脆弱というか、ガッツが欠けているというか、PCの便利さに慣れ過ぎていると言うか・・・。

ま、私の上から目線に読める発言に、匿名氏はカチンときたのでしょう。ネット上のことですから、何とも感じておりません。

何か、このやり取り(やり取りにもなっていないか)から学ぶべきは、こちらが率直に本心を明かすと、それが人によってはネガティブにとられられる可能性がある、ということでしょうか。特に、私みたいに、プロのアマチュア無線家(これはこれで恥ずかしいことですが 笑)のごとくactiveに出て、一応大き目の設備があるハムの場合、そのように取られることがあるのを常に意識すべきなのでしょう。

ブログ開設後6年間が経ちました。怒涛のような6年間でした。

元YMさんにとっても、そうだったことでしょうね。無線にカムバックできる日が来ますように。

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