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自民党改憲案 

自民党の改憲案をお読みになった方はいらっしゃるだろうか。ネットで検索すれば、容易に見つかるので、是非目を通し、現在の憲法との違いを検討なさってみて頂きたい。

ざっと読んだところでは、改変事項、それに対する私のコメントは

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〇前文の憲法平和主義の記載が削除された。現憲法の大きなバックボーンであり、基本的人権に基礎を与える記載がすべて削除されている。

〇天皇は、国家の象徴と規定されていたものが、元首と規定されている。天皇の機能についての記載は変更がないが、元首とされた場合、天皇が国体に関わる存在とする戦前の思想が復活する可能性がある。

〇国民の権利と義務の内、義務が強調される内容になっている。特に、思想結社表現の自由や、財産権等様々な国民の権利は、公益と公の秩序に反しない限り認めるとされている。この部分は、現憲法では、公共の福祉に反しない限り、とされている。国家秩序を優先するように改変する意図が明らかである。

〇集団的自衛権を認め、かつ自衛隊を国防軍と改名している。軍事同盟を結ぶ他国(要するに米国)の軍事的な衝突に対して、わが国が積極的に軍事的な関与をする、ともに戦争に突き進む内容になっている。第二次世界大戦後、パックスアメリカーナという自国の政治経済の覇権を維持するために、最も頻繁に戦争を行ってきたのは米国であることを忘れてはなるまい。

〇現憲法の国民の基本的人権を保障する97条が全部削除され、一方、国民が憲法を順守する義務を負うと言う、条項が新たに加えられている。これは、国家の暴走を防ぎ、その暴走から国民を守る役割という近代憲法の理念を踏みにじる改変になっている。

〇宗教教育、宗教の政治への関与も、認められる内容になっている。これは、天皇制を国家に適用した国体思想という疑似宗教を念頭に置いたものではないかと思われる。

〇緊急事態という条項が新たに加えられ、自然災害・内乱等の緊急事態では、内閣に法律と同等の効力を持たせた政令を出す権利が与えられている。これは戒厳令に近い内容になるものと思われる。

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これらの改変は、日本の「伝統」に立ち返り、「古き良き時代」に戻ろうという運動そのものであるように思える。そこでは、国の秩序と国益が優先事項であり、国民は、それに従う存在となる。国の秩序と国益が侵害される場合は、国民の人権は制限され、さらに国外に対しては「防衛のための戦争」を行うことになる。国家の思想的な柱は天皇制となる。この改憲案に明言はされていないが、国体という、宗教と国家体制が同一化された疑似宗教が、国家の原理となる。

さて、この一種の「復古運動」を我々は支持すべきなのだろうか。

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