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「規制委、現実路線に修正」 

日経の20日版が、「規制委 現実路線に修正」というタイトルで、原子力規制委員会が「夏の電力不足」に対応した「現実路線」に転換したと報じた。

元来新しい安全基準で、現在稼働中の大飯原発も稼働を続けるかどうか、再確認をするとしてきた。が、新しい基準は、社会への影響を考えて、余裕を持たせて運用しなければならない、と規制委の田中委員長が19日の記者会見で述べた、のだ。これは、大飯原発の稼働を続けることを意味しているとのことだ。今年1月には、大飯原発新基準の適応に関して「大飯原発は例外にはならない」と言明していた。

もう一点、原発立地地域での活断層の調査についても、規制委は「柔軟化」した。規制委は、活断層の判断基準である、地層のズレが生じた時期を、12から13万年前以降から40万年前以降に拡大する方針だった。だが、新安全基準骨子案では、12から13万年前以降という現行規定を続けることを原則とした。

日経の記事でも、政権交代による原子力政策の違いが、規制委のこの軌道修正にも影響しているのではないかと結論付けている。規制委は、本来、その時々の政権の方針から独立して、科学的に原発の安全性を検討し、規制する組織ではなかったのだろうか。現在の経済界と極めて近い政権の方針によって、このように左右される規制委では存在意義がなくなる。

活断層の判断基準の「柔軟化」も理解し難い。どのような根拠で、こうした判断基準の変更をするのだろうか。規制委の議事録にざっと目を通してみたが、素人には分からない議論を延々としている。東日本大震災クラスの震災は、数百年毎に生じるとされている。さらに、南海トラフによる巨大地震が、ごく近い将来に予測されている。東日本大震災の発生機序はこれまで想定されていなかったものだと言う。地震予知が、現実には無力であることをさらけ出した。さらに、まだ知られていない活断層もあるはずである。とすると、厳密な地震予知は不可能であり、ただ過去の経験から、確率的に大震災がまた近い将来起きる可能性が高いということが言えるだけなのだろう。地震予知について、我々が知りうることは限られている。それが科学的な認識だ。

現状認識としては、日本が地震多発地帯にあり、また地震活動が活発な時期に入っていることは確実に言える。となれば、安全基準の判断を「柔軟化」する等は愚の骨頂であるように思える。

もう一度震災が起き、原発の数基が深刻事故を起こさなければ、日本の指導層は覚醒しないのだろうか。

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