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Matt N7EG 

Matt N7EG は、つい最近、このコールを得た方だ。この前のコールはK7PEG。2,3年前までは、KA7PKGだった。こちらの時間の夜の早い時間帯に7メガで良く出ておられる。球を転がすようなバグキーと、少しドリフトする信号が特徴だ。1960年代に一世を風靡したアトラスのトランシーバーが最高だと言って、今でもそのリグを使っておられる。

今夜も、いつもと同じ頃、呼んでくださった。今夜は何時になく信号が良好に入っていた。何時も流れるようにバグキーを扱われるので、無線関係の仕事を、リタイアする前にしておられたのかと思い、尋ねた。キーイングがしっかりしているだけではなく、やりとりが何時も軽妙洒脱で感心していたのだ。打てば響くような方なのだ。

「いや、90歳になろうとしている身には、バグキーを扱うのも大変なのだが・・・」といつものジョーク交じりに話しを始められた。アリゾナ ツーソンの開発の仕事をしていたのだが、一番関心のあった仕事は、アルコール中毒等へのカウンセリングの仕事だった、とのこと。ボランティアで60年近く行っていたらしい。

何故そのような業務に興味を持ったのか尋ねた。彼は第二次世界大戦に兵士として参加、退役してから、体調が悪くなり、その解決をアルコールに求めたのだが、むしろ体調は悪くなってしまった。しばらくして、アルコール依存から脱することが何とかできた。その経験から、上記のボランティアに携わるようになったとのことだった。

アルコール依存から脱することは大変難しい、一方、現在はイラクでの戦争から帰還した兵士のなかに、精神的に病む者が多くおり、アルコール中毒になっている方が多い、とのことだった。そうした犠牲者のために、ボランティアの活動を続けてきた由。

この話を伺い、二つの点に強い感銘を覚えた。一つは、いつも軽妙洒脱なジョークばかり言っている彼に、そのようなライフワークがあったのだということ。それは、彼自身の戦争体験から回復した稀有な体験から生まれたものである、ということだ。無線のやり取り等、無駄話が大勢を占めているものだが、こうした人生を背負って生きてこられた方も多くおられるのだろう。彼は、そうした方の一人であり、尊敬すべき方である。

もう一点、戦争は、戦場で人を殺し、殺されるだけの出来事ではない。帰還兵士は、精神的に病み、中には自殺をされる方が多くいると聞く。人生を狂わせられることになるのだ。勿論、戦争に巻き込まれた人々にも多かれ少なかれ同じ問題が起きるのだろう。現在、わが国も「戦争のできる国」にしようとする勢力が力をつけてきている。それは、国民の生命と人生を、自らのために利用しようとする精力だ。米国は、米国による、そして恐らくは米国のための世界平和を戦後実現しようと、戦争を続けてきたが、暴力の連鎖を生み、平和は実現していない。さらに、兵士として戦場に送り込まれた人々の多くは、死ぬことを免れたとしても、Matt自身が経験し、さらにボランティアとして奉仕してきた精神の病に侵され続けてきたということだ。戦争に伴うこの事実を直視すべきなのだろう。

Mattには、ご自身の経験とカウンセラーとしての歩みを、文章になさったら、とお勧めした。すでに文章にしたものもあるらしい。まとめて今度送ろうと仰ってくださった。

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