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国立循環器病センターICU医師全員辞職 

他のブログで知ったことですが、上記のニュースがありました。

国立循環器病センターと言えば、循環器疾患のメッカのような存在。そこで、仕事をする麻酔科医が、「心身ともに疲れた」と言って、退職する。医療崩壊を象徴する出来事ではないでしょうか。

ここで辞める医師を非難するブログ(3月1日のエントリー)主もいます。それに対する、医師達のコメントを是非読んで頂きたいものです。

この春から、地域医療、さらには都市部の急性期医療に、大きな影が落とされようとしています。

官僚・政治家は、これも「効率化とネットワーク化」で乗り切れると強弁するのでしょうか。

コメント

国立循環器病センターの手術室緊急検査システムの仕事をした時には、(当時のコンピュータシステムの担当は麻酔科の先生でしたが)、ここまでてんぱった状況では無かったと思います。

ただ、手術室に緊急検査の結果を伝達する装置を設置する際にも、手術をしていない時間が全く無いので、結局手術中に横ではんだづけをした(私はソフト屋なんですが、手術室に入れる人数の制限があるため)のを思い出します。

#もちろん、工具類(と人間もHi)滅菌消毒済みの上での話です。

あの時代から、さらに激務になっていたと言う事なんでしょうが、ご紹介のWeblogの記事を拝見するにつけ、やはり日本国民(私は違いますがHi)の医療に関する意識の低さを、ひしひしと感じますね。

吉兆吉兆…

事ここに至ったら、もはや一度ぶっ壊れないと再生は難しいのかも知れません。

頑張れるうちは、誰も気付いてくれませんから。
誰も手当てしてくれませんから。
この場合、限界を超えて頑張ることは患者さんにも不利益を与えますし。手術を受けないで具合が悪くなったのなら、まだあきらめもつきますが、手術を受けてから具合が悪くなったとなればあきらめようもありません。

一度壊れれば、無いと困ることが分かるし、どういう事で壊れたか分析もされるし、減らした予算が問題だったと分かれば増えるかも知れない。

しかもそれが地方の病院ではなく、日本の台所とも言うべき大阪の、それも国立循環器センターで起きたことを、素直に喜びます。どうせ田舎でそういうことが起きても、一地方の特殊な事情によるもの、と分析されてしまいますから。

大阪で起きればこそ、インパクトもあり、一般化もされやすく、より初期動作も早くなろうというものです。

年度末に向けて、水面下でくすぶっていた問題が少しずつ表に出てきましたね…。まだ似たようなことが出てくるんじゃないか、と思います。

いやぁ吉兆吉兆…。ひねくれてますか。

er救急救命室

私のようなド素人でも、NHKで好評放送中の「er救急救命室」を見ていれば、救急外来で働く医師や看護師達が、連日どんな激務をこなしているかが、何となく想像できます。

生前の父が、循環器病院での術後に心肺停止状態に陥り、20分以上もの蘇生措置でようやく一命を取り留めたとき、一睡もせずにベッドの足元で監視してくださった医師には、大したお礼も言えなかったことを悔いています。

医療従事者を主人公にしたドラマが数多い昨今ですが、もっと真の姿を脚色なくそのまま表現して欲しいと思います。そうでなければ、一般社会との認識乖離状態が、医療制度崩壊の日までずっと続くでしょう。両者にとって、決して好ましい結果とは言えません。

おっとっと、ついド素人が偉そうなことを書きました。非礼の数々はお詫びします。

AOZさん

国循の内部に入られたことがあるのですね。この規模のICUを5名の医師だけで回していたことは驚異的です。ICU医師が辞めたあと、外科系医師がICUの管理も行ない、何の不都合もないという事務方の認識、QWさんの良く仰る、旧日本軍の大本営発表を聞く思いです。下手をすると、外科系もドミノ倒しのように崩壊することでしょう。

QWさん

焼け野原が、主要医療施設からも始まりつつあるということなのでしょうか。

先ほど、国会予算委員会のテレビ中継を見ておりましたら、民主党の議員が、医師数の地域格差を取り上げていましたが、それはあくまで格差の一例として挙げたにすぎず、医師数の相対的な不足等医療崩壊問題について迫るものでは全くありませんでした。

以前にも、言いましたが、焼け野原後に何が来るのか、空恐ろしい社会のような気がします。

GULさん

ご自身が慢性疾患に罹っておられ、父上がそのような経験をなさっていらっしゃって、医療を理解をしてくださっているよううで、心強いです。

テレビドラマ「ER」は、日本の同種のドラマに比べると、よほど現実に近いと思います。が、以前観ていた時に感じたのは、あのようにクリアーカットに診断がつき、治療効果が、良し悪しいずれであっても、数時間からせいぜい1日でハッキリして、決着がつくようなことがないのだが、という疑問でした。

徹夜の日を過ごし、翌日もかかりっきりで過ごし、それでも解決しない、または合併症の発症、病状の進展がおきる等ということは、日常茶飯事でした。現場では、それでも、患者さんのためにと頑張ってきたのですが、患者さんの無理な要求、訴訟の恐れ、経済的な見返りのなさ、継続する過重な労働条件などから、やっていられないということになってきているのだろうと思います。

GULさんには良くご理解いただいていることですのに、長々と述べてしまいました。

今回お辞めになった麻酔科医のお一人が、昨年11月、あるMLに流したメールには、次のように記されていたようです。今まで、改善を待ち望んだが、聞き入れられず、退職された、ということなのだと思います。

○労働条件を改善すべき。麻酔科医一人当たり、年に300例以下にすべきだが、国循では、5名で2100例の麻酔をしている(すべて、移植を含めて、きわめて重症の症例だろうと推測されます)。麻酔科医を2名増やして欲しい。

○経済的な待遇も改善して欲しい。外の病院に招かれて、仕事をしても、無給が要求される。

文字通り

そうですか…。では文字通り「立ち去り」をされたんですね。

あまりにも激しい勤務の中では、文字通り立ち去るより他に生きていくことができなかったのでしょうね。

昨年も一つ学年下の医者が亡くなりました。その前にも36歳の医者が、亡くなりました。2番目のお子さんが生まれて3週間でした。いずれも特殊な病気でも何でもなく、突然死でした。
6年前だったかな、同僚が一人自殺しました。32歳でした。
同級生の整形外科医は心筋梗塞になり死にかけました。
同級生の女医さんはうつ病を発症して今は音信不通です。
医者は一般人口よりも自殺率が高い職種であることはよく知られています。

生きるためには必死になりますね…やっぱり。
何を言われても、これ以上やっていたら死ぬ、そう思ったら逃げるしかありません。

QWさん

このニュース、メジャーなマスコミは殆ど報道しなかったようですが、どうでしたか。マスコミの目に映る医療崩壊と、医療の中にいる我々の目に映るそれとは、大分様相が違うようです。

医療者とマスコミの相克

私も注視しておりましたがメジャーなマスコミはこの報道をほとんど避けたようですね…。

都合の悪い事実を報道しないこの国のマスコミ…。

我々と彼らとの間の相克はもはや抜き差しならぬものとなっているように思います。

この意識の隔絶を、この両者の相克を、埋める術を私はもう知りません。

私が生きている間に、地球規模での気候の激変が起こるように最近感じています。
この問題も、マスコミによって実に軽視されているように思います。
みな自分の問題として認識していない。
同じ構図なんだな、と思います。
本当に危機が目の前に来なければ行動しない。
かくいう自分も目の前の出来事に右往左往しています…。

いやぁ、QWさんの周辺でも、そうした状況なのだから、日本全国どうなっているのか推して知るべしですね。

厚生労働省が、この件についてコメントを出したようです。酷い労働条件で医師を酷使してきた、その訴えに耳を貸さなかったという反省の言葉はなし。自らに責任追及の手が及ぶのを振りほどいている風情ですね。厚生労働省の技官に、ICU勤務をさせろという声も、医師の間では上がっているようです(苦笑。

地球温暖化も確かにきわめて大きく、対処が困難な問題で、忍び寄ってくる点で似ていますが、医療崩壊は、直接的に患者さんの命に関わりますからね・・・。

以下、共同通信から引用~~~

集中治療室(ICU)専属の医師5人が一度に退職することになった大阪府吹田市の国立循環器病センター。ICUは特に重症な患者の治療を担う重要部門だけに、厚生労働省も「専属医師が足りない状態は好ましくない。できるだけ早く補充するべきだ」と気をもんでいる。

日本医療機能評価機構の調査では、2005年に報告のあったICUでの医療事故35件のうち約3割に当たる11件が死亡事故だった。厚労省によると、ICUは患者の容体が急変しやすく、医療行為も複雑で、医師には迅速で的確な対応を要求されるという。

このため厚労省が検討を進めているICUの安全管理指針案は「ICUに専任の常勤医師を病床数と患者重症度に応じて配置すること」と規定。医師の知識や技術の向上も求めている。

厚労省国立病院課の担当者は「特に指導的立場だった2人の医師が辞める影響は大きい。患者に影響が出ないよう万全の態勢をとってほしい」と話している。

遅ればせながら、文部科学省は研修の一環として若者に中学校の副担任をさせるようです。それまでは教育委員会へ派遣していたのですが、教育委員会は現場ではありません。今年は2人中学校へ派遣するのかな。2人なんていわず、100人くらい小学校、中学校、高校へ3ヶ月くらい派遣して、現場の空気を感じて欲しいです。

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