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亜急性期が新たに加えられる 

急性期の入院病床を急性期、亜急性期に「明確に」分けるという行政の方針が示された。結局、急性期病床の定義を厳しくして、そこに支払われる相対的に高額の診療報酬総額を引き下げようということのようだ。その変更内容は、次のようなことだ。

病床の機能分化を進めるため、7対1入院基本料の算定病院の役割を「複雑な病態を持つ急性期の患者に対し、高度な医療を提供すること」と定義、算定要件を厳しくする

亜急性期入院医療管理料の機能として、(1)急性期病床からの患者の受け入れ、(2)在宅等にいる患者の緊急時の受け入れ、(3)在宅への復帰支援――の3つを明示した。


急性期、亜急性期、回復期または在宅といった流れを、官僚は机の上で考えているようだ。しかし、このような一方向の流れに患者はのるものなのだろうか。もっと複雑な動きをするのではあるまいか。または、この単純な流れにのらない患者が大多数なのではないだろうか。

医療制度を観念的にとらえて、診療報酬上複雑にすればするほど、現場は混乱する。この数日報道されている、在宅医療等に係る不正についても、それにかかわる業者、医療機関に責任があるが、制度設計に問題があるのではないだろうか。上記の急性期・亜急性期の区分ができたら、そこでまた大きな混乱が生じる。

診療報酬制度はそうでなくても、複雑になり過ぎている。そこで、厚生局等の医療機関を「指導する」立場の官僚に、恣意的な判断が入りやすくなる。上記の亜急性期の定義も漠然としすぎており、その解釈でまた数十ページの解説書が必要になることだろう。

医療の「無駄」を省くということかもしれないが、医療は人々の暮らしに直結している。在宅医療への誘導ははたしてうまくいっているのだろうか。国際比較で入院病床が多すぎるからと言って、すぐさま病床削減に動くと、国民の生活が立ち行かなくなるのではないだろうか。この点も、官僚にあっては、観念先行で実験を行うことのないように願いたいものだ。

それに、医療から無駄を省くという無駄がどれほど残っているのか、疑問だ。

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