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今春の診療報酬改定で 

精神科の外来で、抗精神薬、睡眠薬いずれかを2種類以上処方した場合、通院精神療法という医師の技術料を削減されることになるらしい。精神科で多種類の薬が投薬されるのは、けしからん、その場合には、ペナルティとして技術料を減らすという主旨なのだろう。

確かに、精神科外来でやみくもに多種類の投薬がなされる場合もあるのかもしれない。それが、医師の技術のなさなのかもしれない。いわば、悪い多種類投薬である。だが、一方、良い多種類投薬もありうる。多種類の薬剤が投与されているということは、それだけ重症の患者であるということも言えるだろう。重症の場合は、診療にそれだけ時間も必要とする。それなのに、技術料を減らすというのは、どう考えてもおかしい。

行政は、これらの多種類投薬の良し悪しを判断できぬと言っているのと同じだ。そして、すべてを悪しき多種類投薬と見做して、多種類投薬ずべてにペナルティを課す、ということだ。行政が現行制度で医療の質は判断できぬということと、医療費削減がすべての行政判断の基にあることが、この診療報酬改定で明らかになっている。

国の予算が少ないのだから仕方がないではないか、という声も聞こえてきそうだが、政府は一方で輸出企業や公共事業に大盤振る舞いをし、さらに大企業の交際費の非課税枠を拡大しようとしている。それを考えると、どうしてもバランスが良くないように感じる。行政は、医療の質を判断する能力がなく、さらに診療報酬を弄繰り回して医療を制御しようとすることに無理があることを、開業していて、痛いほど思い知った。彼らのやり方は、変わりそうにない。

良心的な医療を行っている医療機関は、これでまたじわじわと首を絞められることになる。最終的にひずみが及ぶのは、重症の精神科疾患を患う方々である。

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