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インフルエンザへの対処 

現在非常勤で勤めている病院でも、インフルエンザが目立ってきた。特にB型が多い印象。今年流行しているB型Victoria株が予防接種に含まれていなかったことと関係しているのか。小児科学会からは、H1N1pdmも流行っており、重症化する傾向があるとのアナウンスがあった。

で、診療中困るのが、何でも良いからインフルエンザの検査をしてくれ、という親の訴え。検査には行うべき時期がある(これは親御さんも最近は分かっていることが多い)。また、全例に行うことは医療経済上も好ましくない。兄弟が3,4日以内に同様の症状を発症し、確定診断がついているといったケース等、明らかにインフルエンザと分かるケースには行う必要がない。だが、学校、幼稚園から検査をして来いと言われたと、親御さんは主張する。

抗インフルエンザ薬も、ほとんどの親御さんが希望する。CDCのサイトにも、同薬が重症化を防ぐという記載がある。小児科学会もH1N1pdmに対しては、重症化を防ぐ意味があると強調している。だが、他の論文では(ここでも取り上げたが)、同薬は有熱期間を短縮する効果しかないと主張するものもある。同薬が、ウイルスが増殖し、細胞外に出るのをブロックする作用機序であることを考えると、サイトカインストームなどによる重症化機序にどこまで有効なのか、疑問も残る。また、重症なインフルエンザの切り札として残しておきたいという気持ちもある。そのようなことを、仕事先の非常勤・常勤医の記すノートに書いておいたら、常勤医がやってきて、やんわりとしかしはっきり、しかるべき症例には原則「全例」検査をし、同薬を投与してくれと言ってきた。「はいはい」と答えたが、疑問は残る。小児科学会のワーキンググループの見解でも、同薬の投与は、ハイリスクな患者には全例勧められる、そうでない患者は、医師の判断で行う、と述べられている。私は、このやり方で通す積りでいる。面従腹背だ。

幼稚園・学校の先生方は、ここを読んではおられないだろうが、発熱の子どもたちに時期を問わず、全例検査するようにとの要望は、科学的ではないことを是非理解していただきたいものだ。

コメント

給食を食べている間のわずか30分で37.1度から38.4度へ高騰。母親がインフルエンザにかかっている子どもでした。
医師の診断さえあれば、出席停止の措置をとることができます。検査は必要ではありません。何で検査にこだわるのでしょうね。
勤務先ではAとBが半分くらいずつです。新型はまだ報告なしです。

Re: タイトルなし

検査は、管理上必要なのではないですか。書類を作るために 苦笑。

H1N1pdm(いわゆる、新型)は、A型の一つとして流行しています。低年齢は、これへの感染が多いのでしょう。その2割程度が、試験管内の検査で、タミフル耐性を示しているようです。実際、タミフルが効きにくい症例も時にいます。それに、流行しているB型の一つが予防接種に含まれぬ株だったようで、今年B型が比較的多い理由がそこにあるのかもしれません。

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