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雪の日の思い出 

どこのブログ、SNSもこの話題で持ちきりだが、昨夜から吹雪、そして大量の降雪。我が家は、まだ雪が少ない方だったのかもしれない。だが、朝、玄関のドアが雪で抑え込まれ、なかなか開けられなかった。車を出すのも、当初雪面が車の底面をこすってしまい、動かず。しばらくすると、雪が解け始め、動かすことができた。

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この雪景色を眺めていて、弟が誕生した時のことを思い出した。今日と同じように雪の降ったある日、街中の産院で弟が生まれた。母子を家に連れて帰るのに、車などはなく、リアカーに載せて、父がそれを引いて歩いた。数キロの距離はある。空は明るい灰色一色、辺り一面が雪で覆われていた。どこが道か分からぬところを、父の引くリアカーに手をかけて、私も一生懸命歩いた。まだ四歳程度だったから、きっと途中でリアカーに乗せてもらったのだろう。でも、何か誇らしげな、晴れ晴れとした気分だったような気がする。

伯母の経営する結核患者のためのサナトリウムで雑用係と看護婦として生活していた父と母、とても貧しかった。だが、家庭は決して暗くはなかった。両親ともに、我々三人兄弟を育てること、そして生きてゆくことに精いっぱいだったのだろう。だが、それは伸びしろのない無理した背伸びではなく、何か柔軟な、どこまでも伸びうるような一生懸命さだったのではなかろうか。その一、二年後に、サナトリウムが閉鎖されることになり、我が家は東京へ旅立つことになる。

人生の終盤に差し掛かって初めて理解できる、人生の実相がある。父が家族を載せたリアカーを引っ張って、雪原のなか家への道を急いだように、私も家族に対して接してきただろうか・・・懐かしさと、ある痛みを伴って、あの冬の日、家に向かって雪原を歩いた記憶がよみがえってきた。

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