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「労働時間=実働時間+手待時間」 

柳沢厚生労働大臣が、参議院予算委員会でトンでも発言を行ったのは、少し前ののエントリーで指摘した通り。医師の労働時間とは、実働時間だけを指すのであって、手待時間は含めない、というのだ。これは、厚生労働省研究会の報告書に基づくものらしい。

労働基準法の定めるところでは

「労働時間=実働時間+手待時間」

なのだ。手待時間とは、いわゆる仕事場での「待機時間」である。

休憩時間は、差し引くとして、研究時間・会議時間だけでなく診療を行っていない待ち時間を、手待時間としては認めぬ、手待時間を一切認めぬというのが、この厚生労働大臣の発言なのだ。

これは、ホワイトカラーエグゼンプション(超過勤務代搾取法)の意図するところと同じだ。仕事への拘束時間は問題にしない、無制限にする。それで、馬車馬のように働けということだ。

医師以外の方にも是非関心を持っていただきたい。

厚生労働省の医師の平均労働時間68時間というのは、医師自身の実感とはかけ離れて少ない。それが問題の一つ。

さらに、手待時間を差し引いて考えるべきだ、と厚生労働省は言っている。

他の業種で考えてみよう。工場ではプラントが動き、工場労働者が直接手を動かしている時間だけ、教師は、授業をし、子ども達に接している時間だけを労働時間としよう、ということに等しい。

一度は引っ込めたホワイトカラーエグゼンプション(超過勤務代搾取法)、参議院選挙後には、彼らは必ずまた持ち出してくるだろう。それは、政権の後ろにいる、財界の強い意向だからだ。

政権・官僚は、国民の方を向いていない。

コメント

厚労大臣の実労働時間

そうなりますと、厚労大臣の実労働時間なんて答弁の時間だけじゃないでしょうか。ずいぶん高い時給取ってますね。
金返せ、税金泥棒!!誰の金で大臣やっていると思ってるんだ。仕事しろ、仕事。ちゃんとした仕事を!!
と言いたい。

その突っ込みに座布団三枚ですな(笑。柳沢さんは、新自由主義論者の意向を受けて、何しろ医療福祉切捨てを実現するためだけに大臣の椅子に座っている方のようで、むしろ哀れを催します・・・といって、許すわけでは決してないが・・・。

昨年7月のOECDの報告では、日本の国民の経済格差の大きさが先進国中アメリカについで二位であり、医療福祉のセーフティネットが破壊されようとしている、その一環として医療危機があることを訴えて行かねばならないと思います。国民と一緒に医療を守るという立脚点だけが、医療の将来の可能性を与えるのだろうと思います・・・簡単なことではないとは思いますが・・・。

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