FC2ブログ

メガファーマの闇 

4月3日、スイスにあるノバルティスファーマの本社社長は、「日本の社員は、患者との関係よりも、医師を優先する傾向がある。欧米とは異なる。変革が必要だ」と語ったらしい。高血圧治療薬の治験データを改ざんして宣伝に用いていた問題についての発言である。

彼の発言の主旨は、日本支社固有の問題であること、日本の医療現場では医師が優先されていることの二点である。この発言の背後には、今回の問題は、日本の社会および医療制度固有の問題であって、ノバルティス社の問題ではない、ということだろう。

はたして、そうだろうか。

日本の医師が優先されているという言い方には、苦笑させられたが、医師全体をノバルティス社は敵に回したも同然である。同社の高血圧治療薬治験の問題を指摘したのは、そのほかならぬ日本の医師であったのだ。

ノバルティス社は、現時点でも、米国で医師への収賄が問題にされている、また、GSK社等と一緒に、中国でも、賄賂を送ったことが問題になっている。少なくとも、日本固有の問題と切り捨てることはできない。むしろ、グローバル企業としてのノバルティス社の企業倫理の問題と言えるのではないだろうか。

ノバルティス社は、1996年、ともにスイスの製薬企業の老舗であったチバガイギー社と、サンド社が合併してできた。医療用医薬品では2012年度には製薬企業として世界で最高の利益を上げたらしい。名実ともに、世界有数のグローバル企業である。

規模を拡大し、グローバル化をする企業の常として、内部留保を最大化し、企業買収によって、さらに規模拡大を目指す、いわば自動運動を始めることが多い。地道な研究活動をするよりも、その方が、利益を大きくする可能性が高いのだろう。そのような企業活動を続けていると、利益を最大化するためには、汚れた方法を取ることも厭わない、という会社の体質が生まれるのではないだろうか。

恐らく、ノバルティス社は、そんな指摘を受け入れるはずはないだろう。しかし、同じような問題を世界各地で起こしているのは事実。今回の問題を、日本固有の問題と片付けて恥じないノバルティス社トップの言動は、むしろこの体質こそが、ノバルティス社の一番の問題であることを示唆しているように思える。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/3166-2eadf62e