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David G4PKT 病を得た無線家達 

夏のパスは、専ら夜だ。14メガも、陽が昇る前後までしか、CONDXが持たない。しかし、14メガ、日の出の時の、西方面へのパスは、まるで光がまっすぐに進むかのようなパスだ。今朝もヨーロッパの全域が良く入っていた。David G4PKTから呼ばれた。どこかで聞き覚えのあるコール。

71歳で無線歴は50年間。市街地に住んでいるが、クランクアップタワーがあり、3エレのビームを載せている。周囲に高い建物や木があり、さらに今朝は風が強かったので、10mまでアンテナを降ろしていたので、弱いのではないかと心配していたが、K3のラインからの400Wの信号は結構な強さで入っていた。

リタイアした外科医とのこと。英国のハムで同業者にお目にかかったのは、覚えている限り初めてだ。実は以前FOCのメンバーだった、と突然打ち明けられた。どうして辞めてしまったのか尋ねると、多発性硬化症にかかり、電信が上手く打てなくなってしまったからだ、とのこと。メンバーになる希望者に席を空けてあげるためだった、と。彼の打鍵は、少し打ち間違えもあるが、30WPM程度の速さでかなり正確かつ美しい符号だ。1600番台の会員番号なので、私の数年後に入ったのだろう。当時、きっと交信しているに違いない・・・彼も、そう思うと言っていた。

最近の一番の趣味は、写真を撮ることだそうだ。電鍵操作よりも、カメラのシャッターを押す方が簡単だからね、といって笑っていた。あちらではノイズが多いようで、こちらでは十分取れるが、彼の方では苦しくなってきた、とお別れの挨拶をした。

英国のハムは、米国人に比べると、少し取っつきにくいところがある・・・北極回りのパスなので、もともと交信は難しいこともあるし、多くが小さな設備の局であることもあるかもしれない。が、やはりなかなか四方山話までたどり着かない。その点、FOCのメンバーであるか、あったことで、親しみを感じる、感じてもらえることも多い。FOCのメンバーであるにせよないにせよ、Tell me your story!で迫ってみることだろうか。

それにしても、最近は、交信中に実はこれこれの病気にかかっている、という話を耳にすることが多い・・・胃がんで化学療法中だというイタリアの局。まだ、50歳台で、長生きの家系なのになぜ自分が・・・と嘆いていた。二三日前には、W6の局から、突然脳腫瘍で化学療法と放射線療法を受けている、無線で気晴らしができると言われた。腫瘍はglioma、生検ではgrade2、MRIではgrade3か4とのことで、悪い方を基準にaggressiveな治療を受けているらしい。ハムが高齢化するに従い、こうしたケースは増えていくのだろう。電鍵の向こうに、病気の不安と苦痛にさいなまれている方がいることを考えると、生半可な気持ちで交信するわけにはいかない。できることは、ただ話しを聴くことだけなのだが・・・。

コメント

一般素人(病人)から言うと、知り合いのお医者さんに話を聞いてもらえるというのは、通院して先生に話を聞くのとはまた違って、ものすごく安心感があります。

一種の甘えなんでしょうが・・?
先生にとっては相手(症状)によって、いい迷惑かもしれませんので、むやみには出来ませんが・・?(*_*;

医師といっても専門外のことは素人同然ですからね。でも、病気を抱えた方は、きっとそのことに耳を傾けてくれる、多少は知識のある方に聴いてもらいたいというお気持ちはあるのだろうと思います。

昨夜も、その脳腫瘍を患う方にお目にかかり、えらく感謝され、当惑するほどでした。深刻な病をかかえ、眠れぬ夜を過ごす方に少しでも気晴らしになってもらえたらと思っています。

私も、いつ逆の立場に立つことになるかわかりませんから・・・。

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