年金資金を株価を上げるのに利用して良いのか? 

米国では、年金の資金運用を株式で行うケースが多いらしい。、リーマンショック時の株価下落で、年金が受け取れなくなった人々が、100万人程度いると読んだことがある。株による年金資金の運用は慎重に行うべきなのだ。

我が政府は、年金資金を運用するGPIFに、株式による運用を増やすように指示している。現在は、資金全体の12%±6%を株式で運用しているものを、20%まで引き上げるということのようだ。その資金は、GPIFが所有する国債を日銀に引き受けさせて、手当するようだ。年金資金は、トータルで200兆円程度らしいから、40兆円を株式運用に回すことになる。株価の時価総額全体の約10%近くにもなる。

リスクをどうやって担保するのだろうか。株式は、いわばゼロサムゲームの博打だ。この一、二年は、「アベノミクス」とやらの効果で一時的に株による運用益が出ているようだが、それまでは年金資金を毎年取り崩してきた。株は必ず下がる。その際のリスクは大丈夫なのか・・・米国の例をみると、極めてリスクが高い。

また、国債をさらに引き受けさせられる日銀の財務は持つのだろうか。一頃の国債保有額の二倍近い200兆円分の国債を保有することになる。インフレが進めば、国債価格は低下、利払いは激増することになる。日銀の信用が崩れると、国債の価格はさらに下がることになる。

NISAという投資の利益課税をゼロにする制度を、さらに拡充することも、政府・財務省は計画している。これも、株価を高く保つための方策なのだろう。余裕資金で投資する分には良いかもしれないが、虎の子をリスキーな投資に回すと、ひどい傷を被ることになる。国民のすべてに株式投資を勧めさせようという、NISAの拡充は、そうした国民が被るリスクには無頓着だ。

年金運用にせよ、NISAによる投資にせよ、結局、政府は株価を高く保つことだけを考えているのではないだろうか。実体経済は置いておいて、インフレ率だけを高く保とうとするのに手法は似ている。誰が得をして、誰が損をするか、我々は良く考えるべきだろう。

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