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Howie WB2AWQ 

最近は、私自身がCQを出しても打率が良くないことと、「現代の潮流」に逆らって普通の交信を求めてCQを出す局が貴重な存在であることから、そうした局にはできる限り声をかけることにしている。交信を始めてがっかりということもあるのだが・・・。今夕日が暮れるころ、静かな7メガできびきびとした符号でCQを叩く、Howie WB2AWQを発見、呼ばせて頂いた。

QRZ.comを見ると、彼は、私と同世代か、少し上の年齢のようだ。彼の設備は、ベアフットに、アンテナが驚くことに3mの高さしかないロングワイアーである。アンテナを外に張ることが制限されているので、28号だったかの細いワイアーで、アンテナを張っている由。

息子さんが無線を引き継いでくれたようで、羨ましいことだ。一緒にフィールドディに出かけて楽しんだりしているそうだ。ただ、心配なのが、彼が集めたヴィンテージリグが、彼が死んでからどうなるのか、ということだそうだ。息子さんは、まったく関心を示さないらしい。息子さんの世代にとっては、BC348と言ったって、たんなるジャンクの鉄の塊程度にしか見えないのだろう。でも、きっとそうした古いリグのコレクターが、引き取って大切にしてくれるから心配しなくて良いのではないかと申し上げた。

そのBC348、彼の父親が初めて手に入れたリグだそうだ。彼がまだ幼児のころの話しらしい。父親は、それをリストアして、無線の受信機として使っていたとのこと。Howieとすぐ上の兄、そして父親が、その受信機で、CWを覚えたのだ。後で、Howieが中の配線を見てみると、それは酷いことになっていた様子。父親は、郵便局員だったので、無線機の配線等はやったことがなかったらしい。バカな質問かと思いながら、そのBC348は当時いかほどしたのか、尋ねてみた。良くは分からないが25ドル位だったのではないかとのこと。物価が10倍になっているとしても、それほど高価な買い物ではなかったようだ。しかし、彼にとっては、その価格には代えられぬ価値がある無線機なのだ、とのことだった。

私は、無線を始めた時に、近くの先輩から既製品の送信機・・・メーカー名、モデル名等覚えていない・・・を譲って頂いて、そこから部品をとって、自作の送信機を作ったことを思い出した。結構高価だったような記憶。両親は、決して豊かではなかったが、よく金を工面してくれたものだと、Howieの話しを聞きながら、思い出していた。分解してしまった送信機は跡形もないが、HowieのBC348と同じくお金に代えられぬ記憶として残っている。

30、40分程度はお喋りに興じた。これから夕食の準備をすると言って、お開きにしようとした。彼も食事を作るらしい。どうも奥様が重い病気で闘病中で、料理等家事を彼が受け持っているとのことだ。料理は愉しめるとHowie。静かなバンドで、混信もなく、楽しいひと時だった。

最初にも少し書いたが、最近、普通の交信をする局が非常に少なくなっている。我々日本人には英語という壁があるのだが、それはそう高い壁ではないし、越えようとする意思があるかどうかが問題なだけだ。それよりも、無線で会話を楽しみ、相手を理解しようとする、その意思をもつハムが激減しているように思えてならない。語学の問題だけではなく、設備が小さいので無理だという方もいるかもしれない。だが、Howieは、地上高3mのワイアーアンテナでこうやって海外と交信している。かのBob W7AYNも全世界相手に交信を楽しんでいる方の一人だが、彼のアンテナも6m高のワイアーである。設備の小ささは、excuseにはならない。日本に限ったことではないが、無線を通して、相手に目を向け、理解しようとする意思がとても弱まっているよぷに思えてならない。W1AWポータブルが9月末現在260万交信を達成したと聞いても、それが一体何なのかと問いかけたくなる。アマチュア無線のエネルギーの源泉の一つが枯渇しかかっている。

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