安倍首相曰く、医療は高コスト構造・・・
安倍首相が、また言いたい放題を言っております。本当に脱力であります。日本の医療が、高コストだって?一体どこが高コストなのですか?診察券をICカード化するって、とりあえずIC関連産業が儲けるだけではないですか?このお方、結局、現実を自分の目でみて考える力がないということのようです。官僚の言うなりなのでしょう。
高コストだという客観的なデータを示して欲しいものです。GDP比医療費はOECD加盟先進国中でも最低レベルなのは繰り返し示されています。高齢化率と対GDP医療費の国際比較。彼等は、こうしたデータには目をつむる。医療を崩壊させる積りです。
医療の崩壊により、一番痛みを感じさせられるのは、社会的な弱者です。政治家・官僚は、地域医療を破壊し、在宅医療を中心に据えるつもりです。地域に、家庭に、その受け皿はあるのでしょうか。その上、皆保険は実質破綻、民間の医療保険に入ることが必要になる。入れなければ、または入っていても、一旦重病になれば経済的な破綻をきたす。
大企業は、医療保険の負担が減る、保険・銀行業界は、医療のパイを奪える、両者と密接な関係にある政治家・官僚は、甘い汁を吸う、さらに高齢者が早く亡くなれば、医療だけでなく、介護・年金支出も減らせる、ということを考えているのでしょうね、このお方。
脱力です・・・。
北海道新聞2007年3月17日付け朝刊4面から引用~~~
数値目標設定を指示 首相 医療分野コスト減で
安倍晋三首相は十六日の経済財政諮問会議で、医療・介護分野の「高コスト構造是正計画」の策定にあたり、コスト削減額など数値目標を設定するよう指示した。柳沢伯夫厚生労働相は幅広い項目での目標設定に難色を示したが、結局、内閣府と厚労省が協議して目標設定することになった。
高コスト構造是正計画は、二〇一一年度までの社会保障費の伸びを予想より一兆一千億円減らすとした政府目標の実現に向けた具体策。今夏までに政府が策定する「骨太の方針」に盛り込む。
安倍首相は会議で「医療分野の高コスト構造是正は非常に大事。数値目標や項目を使ったプログラムを作ってほしい」と指示。柳沢厚労相は「実行する立場で目標設定は設定しづらい」と述べたため、内閣府が可能な範囲で数値目標を設定することに落ち着いた。
このほか柳沢厚労相は同じ病気に一定額の診療報酬を支払う「包括払い」の導入や、健康保険証のICカード化などコスト削減に向けた具体策を提示。民間議員は、地方の公立病院が医師確保の目的で国立や民間病院より高く設定している人件費の削減を提案した。
- [2007/03/17 23:26]
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コメント
高コスト構造とは????
安部首相に聞いてみたいものです。高コスト構造とはこの国の医療のどの部分を言うのでしょうか。
先進7ヶ国内でもっとも少ないGDP比あたりの医療費で、最も長い平均寿命を達成し、WHOからは世界で1番の保健医療システムと格付けされたこの国の医療の、どこを高コスト構造と言うのか?
労働基準法の遵守もできない厚生労働大臣と、小学生並みの理解力すら持たない首相など無用の長物でしかない。やめっちまえ。
お前達、政治家こそ無駄な存在であり、高コスト構造の最たるものではないのか?と問いたい。
仕事のできない政治家を養っていけるほどこの国は豊かではないのに…。
経済財政諮問会議の連中が、日本の医師の「生産性」が低いと言っていました。それは、諸外国と比べて、退院患者数が少ないから、だとか(既にエントリーか、コメントで述べたとおり)。アメリカみたいに、肺がん手術後3日で「退院」とかやれば、彼らのいう生産性は高まるのでしょう。患者さんは、医療機関の近くのホテルに滞在、毎日医療機関外来に通う、ということになるのでしょうね。
私の知る限り、これ以外に、高コストに関連することは言っていません。
政治家と官僚は、企業業績が上がり、税収が増えることが一番と考えているのでしょう。団塊の世代は、早めにこの世からいなくなっていただくと、確かに考えている節があります。年金の破綻が表面化したら、彼らは「食いっぱぐれ」になることでしょうから。
医療崩壊は、医師の所為だという世論も作りたがっている様子もありますね。酷い話です。