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小児の時間外救急診療 

私は、患者さんに自分の携帯電話を教えてある。電話に出られない状況でなければ、急患にも対応するということだ。ただ、夜10時以降は、休むことが多いので、出られないこともあると伝えてある。

冬場の休日は、まず休めない。往復1時間かけて、自宅から2、3往復することはざらにある。しかし、まず病状を聴いて、すぐに対応すべきかどうか、判断し、親御さんに理解を求め、適切な対応を自宅で行っていただくようにお願いしている。昨年冬の診療時間外急患の状況を調べたら、電話だけで問題が解決した(すぐに対応しなくても済んだのは)全体の約1/3に上った。

問題は、診療時間外救急「だけ」を利用する患者さん・その親御さんがいることだ。診療時間外救急は、人手が少ない。私の仕事場では、原則私だけ。対応は、あくまでその1,2日を乗り切ることだけを考えて行うことになる。救急だけを利用するのは、最終的には患者さん・親御さんにとって大きなデメリットになる。それに、蝋燭の灯のようにようやく維持されている小児救急を破壊することになる。これは、大きな病院でも大なり小なり同じ状況だ。自分のかかりつけの患者さんであれば、そのことを丁寧に説明して、通常診療時間にかかって下さるようにお願いする。比較的、それで理解していただける場合が多い。これは、顔見知りだから率直に言えるのであって、一回限りの救急センターのような医療機関での対応だと難しいことだろう。

さらに、当地のような田舎では、今のところ大きな問題ではないが、患者さんからのクレーム、さらに何らかの医療事故が、こうしたぎりぎりの体制下で起きた場合、万一医療訴訟になれば、医療機関側に不利な判決が降りることが、最近はっきりしてきた。地域医療のために、自分の時間を削ってでも、急患に対応しようとすることが、医療をする側からすると裏目に出ることがあるのだ。万一、医療訴訟になり、裁判に関わらなくてはならなくなると、実際のところ、仕事に大きな支障が起きる。それは、多くの患者さんにとり、さらに自分と家族にとっても、重大な問題だ。こうした風潮がこの田舎にも押し寄せてくれば、電話での対応も含めて時間外診療を止めざるを得なくなることを危惧している。

さ、急患がひと段落・・・。

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