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選挙の論戦が聞こえてこない 

選挙戦が中盤だというのに、マスコミは選挙について番組を組もうとしない。組んでもおざなりである。この選挙は、国の形をどうするのか、ということが争点になるはずだ。それが論点として浮かび上がってこない。

あれほど拙速に作り上げた秘密保護法。その処罰対象者としてカバーする範囲は、国民全体に及ぶ。何が秘密であるかが分からない。秘密を指定するものと、その指定が適切かどうかを判断するものは、ともに官僚である。大臣が指定することになるのかもしれないが、実質は官僚が指定する。この法律に違反して裁判を受ける際にも、どうして裁判されるのかが分からない。国の中に、暗黒部分が合法的に作られるようなものだ。

集団的自衛権も同じような暗黒を国にもたらす。同盟国が戦争になり、その国から要請されれば、自衛隊が戦争に参加することになる。わが国の安全が脅かされる状況に限って、とされているが、そのような文言はどのようにも解釈される。これは、米国の世界戦略に乗ることを意味する。米軍の肩代わりで戦争に参加することになる、この明らかに憲法に反する事柄を、条文解釈によって決めてしまった。単なる閣議決定という手続きで決めてよいことだとは思われない。憲法を尊重すべき立法者が、安易にそれを踏みにじった。国の暗黒が生まれた。

「アベノミクス」も結局は我々の経済的な生活基盤を破壊することになる。未曾有の金融緩和策により円安を誘導し、輸出企業を潤わせ、規制緩和により外国資本がわが国で活動しやすくする、という政策は、小泉構造改革そのものだ。小泉構造改革によって何が生じたか。一部の輸出企業が潤い内部留保を200兆円以上に増やしたが、国民の受け取る給与は、減り続けた。また、非正規雇用が増えた。非正規雇用の若者が増えたことによって、結婚できない若者が増えた。医療介護の予算は、毎年一定額減らされ続けた。「アベノミクス」も、この延長線上にある。実際、実質賃金は減り続けている一方、物価が上がっている。国債増発は、結局税金徴収を一時的に先延ばしすることに過ぎない。国民と企業に「インフレ期待」を抱かせることにより、両者が金を使うようになるというのは誤ったドグマだ。人も企業も金を貯めて、将来に備えようとする。現在のデフレ状況は、人口減少、労働人口減少による需要の減少によるものだ。日本のような成熟国家にとって避けて通れぬ道だ。それに対して、いくら金融緩和をしても、経済状態は根本的に改善しない。

結局、政府は経済成長を、TPP等に伴う経済グローバル化を推し進めることで実現しようとしているようだ。だが、グロー^バル化は、すでに小泉構造改革で実験している。それは国民を豊かにすることはなかった。政府は、国民の蓄えを、グローバル企業に差し出そうとしている。このグローバル化は、経済のみならず、我々の生存基盤を脅かす。農業、教育、社会保障が、グローバル化によって、利潤追求の草刈り場にされようとしている。

現在、日本の国家予算は、収入が54.6兆円。内、税収は50兆円のみ。支出では、国債費が23.3兆円、地方交付金が16.1兆円。自由な予算は、残り15.2兆円だけ。これではとても足りないので、赤字国債を41.3兆円発行する。国家予算の実質部分の73%を赤字国債で賄っていることになる。リフレ論者は、国の財産があるではないか、バランスシートで考えると、まだ大丈夫だと言う。が、この予算でこの先も大丈夫なはずがない。

国の通貨の信認は、その国の徴税権によって担保されているという。どれだけ徴税できるかによって、通貨がほかの国々から信用されるかが決まるわけだ。このような財政状況では、円と国債が暴落する可能性が十分あると思える。消費税増税は、社会福祉の充実と、この国家財政の立て直しに用いるはずであった。が、そうはなっていない。現政権は、法人税減税などに消費税増税分を充てることを画策していた。これで果たして良いのだろうか。ハイパーインフレになってからでは遅い。

と、書き連ねてきたが、これらの問題について、政権与党側と、野党側で論戦を戦わせてほしいものなのだが、そうした報道、番組が皆無だ。マスコミが政権与党に籠絡されている、またはマスコミが結局現在のアベノミクスバブルで恩恵を受けている、ということなのか。これでは、国の将来が危うい。

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