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自民党 金融財政部会 が述べる Xday その(1) 

自民党が野党であった平成23年に、国の財政危機から国債価格暴落、利率暴騰という事態に陥ることを想定した報告を、同党政務調査会、財務金融部会が出している。Xdayプロジェクト等と少しふざけたタイトルだが、内容は深刻だ。

民主党が「バラマキ政策」をしているとこきおろし、財政健全化を行うように提言している。少し長いので二つのポストに分けて、アップする。

民主党の政策が「バラマキ政策」であったと切り捨ててよい者かどうかは、また一つ別な問題だが、ここで財務金融部会が述べていることが、自民党が政権に返り咲いてから、そのまま、いやもっとひどい形で進行しているのではないだろうか。日銀による国債の引き受けは、200兆円というレベルまで積み上がり、それをいつ止めるか、日銀総裁は言明しない・・・というより、言明できないのだろう。言明した途端に、このXdayが現実のものとなるからだ。

今、給与のベースアップだといって(それも大企業だけのことだろうが) 国民は、一時的なバブルの多幸感に包まれているかのようだ。この金融緩和による多幸感は、続かない。近い将来、必ず、ここで述べられる通りのシナリオが実現するだろう。自民党の幹部は、分かってやっているのだろうか。、

国民へ与える影響について、かなり抑制して書いてぁqる。国債暴落によって、日銀への信認が失われ、円安が進む。輸入物資は、さらに高騰し、物価自体も際限なく上がる。さらに、多くの金融機関は、経営が成り立たなくなり、経営破たんすることだろう。国民の資産がそこで失われる。

今の日銀首脳は、新自由主義経済を信奉する方々なのだろう。彼らは、経済現象はすべからく貨幣現象であるとして、貨幣流通を統御することで、経済をいかようにも動かせると考えているようだ。だが、流通するのは、貨幣だけでなく、貨幣に準じた種々のnear moneyがあり、それらすべてを把握し、統御することは、政府・日銀と言えどもできない。さらに、一旦インフレが始まると、インフレが進行するという国民の思いが、さらにインフレを加速させる自己実現期待をもたらす。それがハイパーインフレの実態だ。

自公政権内からは勿論のこと、野党、マスコミからも、こうしたリスクについて語る人間が出てこない。または、いたとしても主流にはならない。バブリーな経済に伴う多幸感、それは長続きしないはずだ、

以下、同報告~~~

平成23年6月1日
自由民主党 政務調査会
財 務 金 融 部 会
X-dayプロジェクト


1.はじめに(PT立ち上げの経緯・目的)

国債の大量発行が続く中、財政は極めて厳しい状況にある。自民党は、「責任ある政治」を標榜し、財政健全化責任法を国会に提出するなど、財政健全化を強く訴えるとともに、それと合わせ、経済成長を確保するための政策の実現を主張してきた。

民主党政権は、こうした状況を直視せず、マニフェストの実施にこだわり、かつ、無駄の削減や政策の見直しによる財源確保の公約を守れなかったため、財政、ひいては我が国の経済、そして我が国の将来を危うくしている。こうした民主党政権下では、国債価格が急落するという悪夢が起こらないとは言い切れない。

国債が急落するとすれば、それは民主党の政策に起因する人災である。先般の大震災にも見られるように、災害というものは起きて欲しくないと考えていても起きる時には起きるものである。このような政党が与党である限り、我々としてはそうしたことが起きたときのリスクマネジメントとして、我が国経済・社会に与える影響を最小限に抑える方策を用意しておかなければならないと考える。

このため、民主党政権に警鐘を鳴らす意味でも、万が一、国債価格が将来の国債償還への不安を主因として短期間で大幅に下落し更に市場関係者の動揺が収まらない状況になったような場合の政府・日銀や市場関係者がとるべき対応について検討する本プロジェクトチームを昨年12月に立ち上げ、政策当局や市場関係者、学識経験者を交え、議論を重ねてきた。

2.PTの活動概要

(1)PT は、昨年12月~4 月にかけて、行政当局・日銀・金融機関・学識経験者からのヒアリングを実施し、意見交換を行った(詳しいヒアリング日時・ヒアリング先については別紙参照)。
(2)ヒアリングに際しては、①学識経験者からは財政健全化の必要性及び今後­ の見通し、②国債保有を行っている金融機関等からは、国債の保有状況、今後の市場の見通し、国債に係るリスク管理等、②政策当局(含む日銀)からは、国債市場の現状と見通し、海外の財政危機の例、長期金利を決定する要因と上昇した場合の影響、過去にとられてきた政策対応などについて、集中的に意見交換を行った。

3.財政を巡る現状

(1)わが国の財政は、バブル崩壊以降の経済の低迷等に加え、1990 年代以降の急激な少子高齢化に伴い、社会保障関係費が著しく増加し、歳出の相当部分を占めるようになるなど極めて厳しい状況となっている。
毎年1兆円程度、社会保障関係費の増が見込まれる中、歳出の抑制は必ずしも進まず、こうした状況にも対応するため、消費税を含む税制抜本改革の実施が一刻を争う喫緊の課題となっていた。

(2)こうした中、2009年に民主党が政権与党となったが、民主党は、厳しい財政状況の中、子ども手当、高速道路の無料化等のバラマキ政策を実施に移した。その後も、マニフェストの実施に拘泥し、国債発行が税収を上回る予算を2年連続で組むなど、無責任な財政運営を行っている。その結果、国・地方の長期債務残高は、対GDP比で184%にも上っている。

(3)加えて、今般の大震災の発生により、財政にかかる負荷は益々大きいものとなる。財政健全化を図りつつ、復興支援に適切に対応することが重要である。その意味で、先月の三党合意において、「復旧・復興のために必要な財源については、既存歳出の削減とともに、復興のための国債の発行等により
賄う。復興のための国債は、従来の国債と区別して管理し、その消化や償還を担保する」とされたことは意義深い。

(4)一方で、海外では、ギリシャ・アイルランドでは財政危機が顕在化し、IMF・EUが金融支援を行っており、また、ポルトガルもIMF・EUへの金融支援を要請している。市場では、ソブリンリスクが強く意識されており、こうした状況も踏まえ、主要先進国等は、歳入・歳出両面にわたって、財政健全化努力を強めている。我が国の財政状況と欧州諸国の相違点についてはよく議論されるが、少なくとも、以下の点は、我が国としても教訓とすべきであろう。

ア)財政危機の発生の契機は、例えば、ギリシャは統計問題、アイルランドは不良債権問題と、一様ではなく、様々な経路を通して顕在化しうるため、経済財政状況を注意深く把握・分析する必要がる。

イ)国は、一度市場の信認を失うと、財政危機が一気に進行し、資金調達が困難になる。特に、債務残高が大きく、金利上昇に脆弱な我が国で仮に金利が上昇すれば、危機が急速に深刻化するおそれがある。
ウ)危機発生後の対応としての財政再建のメニュー(歳入歳出両面の取り組みと国内の構造改革)は非常に厳しいものとなるため、危機が顕在化する前に、財政健全化を着実に進める必要がある。

エ)断固たる財政再建策を進めるには、政治的なコミットメントは欠かせないが、ポルトガルのように、政治情勢が不安定であることは問題である。なお、1994年、スウェーデンにおいても、大きな政府を目指す社会民主政権が政権与党へ復帰する中、国内大手保険会社が国債購入を停止したこともあり、金利が急上昇したという過去の事例にも留意する必要がある。

4.国債市場を巡る状況

(1)我が国の国債市場は、運用部ショック(1998年)やVARショック(2003年)など、一時的な金利上昇局面はあったものの、諸外国と比較すると、概ね低い金利で推移しており、安定している。

(2)このように、国債市場が安定している理由について、需給要因としては、①我が国における豊富な個人金融資産の存在や、②経常収支黒字に基づく海外からの資金流入の継続があげられる。
また、市場の構造要因としては、③国内投資家による安定的な保有、そして、財政に係る要因としては、④消費税の引上げ等財政ポジションを改善する余地の存在が指摘されている。

(3)市場関係者や学識経験者は、上記のような要因により、現時点では直ちに国債金利が急騰するような状況になるわけではないとしている。
他方、引き続き国債の大量発行が予想される中、殆どの者が国内の安定消化を支えてきた要因は以下の通り変化してきていると指摘しており、その中には、財政健全化が着実に進展しなければ、遠くない将来、例えば、今後7、8年以内に、国の債務残高が国内貯蓄の残高(家計の金融資産残高)を超え、経常収支赤字に陥るおそれもあって、国債発行は限界に達すると警告している者もおり、財政健全化が着実に進展しなければ、万が一の事態がそう遠くない日に現実となることも否定できない。

ア)急激な少子高齢化を背景に、家計の貯蓄率は低下しており、また、200兆円に上る企業の現預金も、経済動向によっては減少することも考えられる。したがって、家計貯蓄等による国債ファイナンスも徐々に厳しい状況になってきている。
また、貿易黒字は概ね減少傾向にあり、経常黒字も従来同様の高いレベルで維持できる保障はない。このため、ほぼ国内だけで資金調達できる環境が未来永劫続くとは言えなくなってきている

イ)また、国債の主体別売買高を見ると、海外投資家は、現物市場で16%、先物市場で62%を占め、そのプレゼンスは高い。さらに、民主党政権における税と社会保障の一体改革の議論は、社会保障の機能強化の議論が先行しており、仮に消費税の引上げによる増収のうち社会保障の純粋な機能強化に充てる部分が大きくなると、財政ポジションの改善度合いは相対的に小さくなる。

5.国債金利が急上昇した場合の影響

(1)このように、遠くない将来、膨張する国の債務を国内貯蓄で賄えなくなる可能性があり、その場合、海外からの資金調達に頼らざるをえない。海外の投資家に、我が国国債に投資してもらうには、拡大する財政リスクに見合ったリターンが必要となり、国債金利が大幅に上昇する可能性がある。

(2)国債金利の大幅な上昇は、時系列順に整理すると、金融・経済・財政等、我が国のマクロ経済全般に、大きな影響を与える。

ア)まず、金融についてみると、金融機関は 600 兆円に上る国債を保有しており、金融機関ごとに資産・負債の満期構成等が異なるため、国債金利の大幅な上昇が金融機関の財務に与える影響は一概には言えないものの、一定程度の影響があることは否定できない。特に、一部の金融機関において、財務状況が大きく変化する可能性がある他、国債市場の動揺が、他の市場に伝播したり、経済活動全体に不透明感を生じさせたりするようであれば、金融システムについての疑念を生じるおそれがある。

イ)次に企業については、こうした金融機関の貸出等の活動が萎縮することに加えて社債市場の機能が低下することにより資金調達が停滞したり、市中金利が上昇することから投資が抑制されるなど、その活動に影響を受けるおそれがあるだけでなく、過大な債務を抱える企業の経営基盤が揺るがされかねない。­

ウ)個人については、市中金利の上昇は、年金受給者等にメリットとなる面はあるものの、住宅ローンの借入金利の上昇等を通じてデメリットとなる面が大きい。

エ)また、財政についてみると、国債金利の上昇により、利払い費は大幅に上昇する。特に、新規財源債及び借換債の発行額が150兆円を越える我が国では、1%の金利上昇は 1 年で1兆円、2年で2.5兆円、3年で4.2兆円の利払い費の増加を意味する。これは、既に、厳しい財政状況を一層厳しくするものであり、特に、社会保障関係費の伸びが毎年1兆円程度見込まれる中においては、我が国財政の信認そのものを揺るがすものである。こうした状況への対応として、歳出の抑制、歳入の確保、ないしは両者の組み合わせを行うしかない。

オ)なお、国債市場は株式市場、為替市場等他の金融市場とも密接に関連しており、そうした影響にも十分留意する必要がある。市場が大きく変動する局面では、投機筋の動きが活発化することが予想され、そうした価格変動を増幅する動きも念頭におかなければならない。

続く

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