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南京大虐殺 

産経新聞が、南京事件の「再検証」を始めたらしい。そのものを読んでいないが、旧日本軍の兵士の証言から、南京大虐殺はなかったという趣旨の論陣を張っているようだ。これは、これまでの歴史学的な合意に明らかに背くもので、修正主義的な報道である。旧日本軍兵士だけの証言で、記事を構成するとしたら、片手落ちであることは明らかであろうし、確実な証拠はないはずだ。このようないい加減な記事が、過去からの亡霊のごとくに全国紙に載ること自体日本人として恥ずべきことだ。

南京事件については、殺された中国人の人数については議論が残るが、虐殺自体があったことは、歴史のコンセンサスである。日中いずれからも距離のある外国人の遺した記録に基づいて書かれた、笠原十九司著「南京難民区の百日」を読んでみるが良い。記録者は、当時南京に滞在していた宣教師、研究者それにジャーナリストたちである。中には、ナチ党員であるドイツ人もいる。

南京への日本軍の攻撃は、軍部の独断で決められ、上海を攻撃した予備役兵の多い軍隊が回された。兵站の補給が乏しく、「現地調達」という周囲の農村の人々からの略奪で、兵士は飢えをしのいでいた。当時の日本のマスコミは、どの部隊が南京を最初に攻略するかを煽り、日本国民もそれに応じていた。規模で勝る日本軍は、ほどなく南京に攻め入るが、多数の市民・敗残兵が城壁で囲まれた限られた空間に残されていた。そこで、如何なる地獄絵が繰り広げらたか、読んでいて息をのむ。難民区で中国人のために奮闘した宣教師は、戦後自殺を遂げた、という。そのエピソードから、この本は始まる。

自虐史観だなとと誤魔化さずに、まず事実を知ることだ。そこから始めないと、本当の隣国との融和は始まらない。

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