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壮大な無駄の社会的実験 

数日前、「くすりの福太郎」に引き続き、イオン系列のCFSコーポレーションでも、服薬記録の未記載が発覚した。8万件弱あったらしい。両社が不正に得ていたと思われる診療報酬(薬剤服用歴管理指導料)は、単純計算で1億円になる。この様子だと、他の調剤薬局も同じように未記載で、診療報酬だけ請求していた可能性が高い。

厚労省は、それでも動く気配がない。動くと何かまずいことが露呈するのだろう。恐らく、今春にも行われると言う、薬局関係の診療報酬改定でバッサリこの指導料を減額することで、済まそうとしているのではないだろうか。大甘である。

医療機関であれば、このような不正請求があれば、即刻、監査の上、保険医療機関指定取り消し、さらには詐欺罪で刑事告訴もありうる。

調剤薬局が、服薬記録によって得られる指導料の算定要件は以下の通り。

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薬剤服用歴管理指導料は、患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に処方せんの受付1回につき41点(410円;ブログ主)算定する。ただし、ハを除くすべての指導等を行った場合は、所定点数にかかわらず、処方せんの受付1回につき34点(340円;ブログ主)を算定する。(ブログ主;行政の個別指導で、服薬記録の記載が問題にされなければ、調剤薬局は、すべての患者に対して41点を請求するはずだ。)

イ 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの (以下この表において「薬剤情報提供文書」という。)により患者に提供し、薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと。
ロ 処方された薬剤について、直接患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関して必要な指導を行うこと。
ハ 調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
ニ 患者ごとに作成された薬剤服用歴や、患者又はその家族等からの情報により、これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無の確認を行うこと。
ホ 薬剤情報提供文書により、投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む。)を患者に提供すること。

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要するに、投与薬剤の一般的な説明、服薬状況の確認、後発薬について情報提供である。こういっては何だが、患者の病気の個別の状態を把握しての指導等、手間と専門性が必要となる指導では決してない。一言二言言葉を交わすだけで済みそうな内容に思える。

で、服薬記録の記載を常態として行っていなかったとなると、こうしたお題目が殆ど意味のないものであることが露呈されたといえる。院外処方制度が開始されてこの方、この指導が不十分なために何か大きな問題が起きたということは少なくとも表にはなっていない。

ということは、院外調剤制度の意味がないことを、院外調剤薬局自体が証明している、ということではなかろうか。壮大な無駄の社会的実験である。

それにしても、この問題に対して行政がすぐに動かないのは解せない。背後に何があるのだろうか。院外調剤薬局の梯子が外されるのか、それとも何か別な意図があるのか。いずれにせよ、国民が本来ならば怒らねばならないのだが・・・世論はあまり動かない。

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